最近、週刊誌や新聞からよく「もしトラ」(トランプが大統領再選)だったら日米関係はどうあるかのインタビューを受ける。その回答は簡単だ。認知学的にいうならば、トランプ大統領は冷戦末期のレーガン政権に最盛期を誇ったビジネスマンだ。彼のルーツはそこにある。次に、前回の大統領の4年間の政治スタイルは変わらない。すなわち、アメリカン・ファースト、同盟国軽視、デイールを楽しむという3点。

 

ここから導かれる「もしトラ」は、第一にプーチン大統領との復縁である。それはウクライナ戦争の早期停戦となる。さらに、プーチンは金正恩と接近していることから、北朝鮮との関係改善であろう。そうならば極東における危機は低下する。

 

第二に中東情勢であるがイスラエル支持の継続は間違えない。したがって、ハマス=ヒズボラ=フーシ派=イランとの対峙は続く。戦線拡大ならばトランプは米軍(空母も含む)を中東にシフトする可能性もあり、そうなれば日本正面に力の真空ができる。トランプの娘イヴァンカはユダヤ教徒であり娘婿クシュナーはイスラエルの窓口である。

 

第三に中国の習近平とはディ―ルするであろう。ただ大統領選挙期間中から大統領スタート機には緊張は軍事的また経済的に高まるであろう。しかし、中国にも米国にも軍事的衝突をする体力はない。デファクトでみらば米中貿易関係は非常に良好である。この点からすれば台湾危機は軍事的衝突ではなく張突があったとしてもウクライナ型衝突である。すなわち、軍事的衝突にはならず他のドメイン(領域)での衝突となろう。

 

第四に、同盟国との関係は最悪となろう。すでに「NATOは守らず」と言っているわけであり、同じく日本に対してもかつてトランプがいっていたように、在日米軍の撤退(いやなら駐留経費あげろ)、日本核武装の奨励が貴重となろう。

 

結論は、日本にとっては180度政策の転換となる。ウクライナ支援はやめる、中東へはパレスチナではなくイスラエル重視、ロシア、中国、北朝鮮とは関係改善となる。日本をとりかこむ脅威は低減するわかであるから願ってもないことだ。しかし、一方、日本の次期総理がトランプとの関係を安倍総理なみに良好にせねば「捨てられる恐怖」が高まろう。

トランプとわたりあえる、日本の総理は誰なのかー。この件は、次号で述べる。

 

                        了