2025.05.21@Kampala🇺🇬


女子は運動ができる男子が好きに決まっている。

そんなのは小学生だけだよ、と人は言うかもしれない。


しかし、運動能力の高さが生存競争に直結していた数万年前のアウストラロピテクスの時代からDNAに刻まれた”女子は運動ができる男子が好き”という遺伝子情報は、小学生がたかだか十年や二十年、歳を重ねたくらいで拭い去れるものではないのだ。



無類のサッカー好きであるバーナは週に2,3回の頻度で仕事終わりに仲間たちとフットサルに興じていた。

そして今日、「俺もサッカーが大好きで学生時代はキャプテンだって務めてたんだゼ」とアピールを続けていた僕も遂にその仲間内フットサルに参加する運びとなった。





僕は、あなたはサッカーが上手ですか?と聞かれれば、いいえ全然と胸を張って答えるのだが、一方、体育の授業などでズブの素人同級生相手に”コイツ上手すぎワロタ”と思わせるのには長けていたと自負している。


というのも、脳あるタカというのは爪を隠すが、僕には隠すほどの立派な爪はない。

しかし一方で、無抵抗な子羊たちに突き立てるだけの小爪なら持ち合わせている僕は、最も素人相手に容赦なく襲い掛かれるレベルにあったからだ。



バーナの仲間内フットサルのレベルは僕が想定していたよりも少しだけ高かった。

皆それなりにサッカーを嗜んできたのだなと分かるプレーをしていたし、バーナ自身も僕がこれまでに見た女子サッカープレイヤーの中で最も上手く、男子顔負けのディフェンスを披露する彼女のアスリート能力の高さに僕は見惚れたほどだった。


しかし、彼らはまだ僕の小爪が機能する範疇にいた。

開始5分ほどで早速僕はオープニングゴールを上げ、”久しぶりにサッカーやるから5分もかかっちゃったヨ”と言わんばかりの表情を浮かべると、その後も得点を重ねた。


これは帰りの車中でバーナから「あなたと結婚したい」と言われる可能性すらあるな、と僕は目の前まで迫ったロマンチックラブに思いを馳せた。



しかし2時間後、実際に車中で彼女が言ったのは

「次の土曜日のフットサルも人数合わせの為に来るのよ、分かった?」

の一言だった。


この俺を人数合わせ要員に据えるとは、全くおもしれぇ女だなと思いつつ、しかし、とにかく土曜日までここに滞在する理由ができたなと僕は小さく喜ぶのだった。


あるいはあれは彼女なりの「あなたと結婚したい」だったのだろうか。