水曜日、私は中華料理店にいた
辞めようか、散々迷ったあげく続けることにした
金のことより何より、辞めるということが店の人に申し訳ないと思ったからだ
平日ということもあり、たいして忙しくなくその日は無難に終わった
社長「続きそうだね、頑張れよ」
奥さん「お兄ちゃんが入ってくれて助かるわ」
パートのおばさん「お兄ちゃんは素直だね、いい子が入ってきてよかったよかった」
もう辞めることはできなかった
地獄の日曜日が来た
開店から客が押し寄せ、15時頃まで客足が途切れない
やっと一息つく間もなく、宴会の準備から後片付け仕込みの手伝い
17時から再び客が押し寄せ、私はパニック寸前だ
発狂しそうというか、泣きそうだ
20時ようやく閉店、その後清掃
水を流しデッキブラシで床をゴシゴシこする、疲れた身体に染み渡る
社長「今日は大変だったね、帰ったら食べなさい」
社長は焼き肉丼をお土産に作ってくれた
この日は忙しすぎて、休憩は事実上0だった
飯を食べてる時もカウンターで、客が来たら中断し水を出して注文を取った
10時から21時まで11時間ぶっ通しだった
タバコを吸う暇もなく、帰りに自転車をこぎながらタバコを吸ったらクラクラきた
帰ると、やはり二番目のお父さんがテレビをつけながらウトウトしていた
私は邪魔をしないように、そそくさと二回に上がると布団に倒れ込んだ