昨年亡くなった父方の祖母が、夢に出てきました。
大正、昭和、平成、令和を生き抜き、100歳の天寿を全うした大きな大きな木のような人です。
戦争という国の事情や、価値観や文化の変遷、そういった自分だけではどうしようもないうねりのなかに身を置きながら、その中でしっかりと根を張って生きた人で、おばあちゃんの目の黒いうちはそんなことは許されない、とか真顔で言う人で、本当に最後まで誰もおばあちゃんにはかなわない、という感じでした。



諸事情があり、最期のときは、私の父しか側にいられなかったので、話もできないままでいたことが気になっていたからかもしれません。
そろそろお彼岸のことを考え始めていたからかもしれません。
夢の中の祖母は、笑いながら2階から降りてきて私の名前を呼んで、それから先に天国へ行った祖父と、お散歩なのかな?楽しそうに手を取り合って出かけて行きました。
あ、おじいちゃんと仲良くやってるんだ、良かった、と思ってほっとしました。



祖母が住んでいたのは坂の多い街でした。
いまの私の家の周りも坂が多くて、夕方の空気を吸うと、ふと祖母を思い出します。
まだ生きているときのように、そういえばおばあちゃん元気かな?と思ってから、そうだ、もう亡くなったんだ、って思うのです。
それから、それにしても天国で元気にやってるのかな?と思い、それは分からないことだけど、だからこそ、いずれにしても私はいまここでやらなきゃならないことをやらなきゃ、となります。
自分のできること、やるべきことに一生懸命になりなさい、口だけはだめ、というのが祖母の一貫した姿勢だったので。
旦那さんと子どもをしっかり見てやりなさい、とも言われていました。
この言葉、いまの時代では時代錯誤という人もいるかもしれませんが、私はそうは思わなくて。
目の前の人を幸せにできなくて、どうしてその先の人を幸せにできるだろう、と思います。
いま目の前の人に心を砕けなくて、どうしてその先の人に親身になれるだろう、と思います。
目の前の人に必死になれなくて、その先にいる人にどこまで必死になれるんだろうか、とも思います。
目の前の人たちの先に、国や社会があります。
だから反対に、目の前に目処がついたなら、その先にはもっと大きな国や社会を考えられる人間でいたいといつも思っています。
そういえば、昔おばあちゃんから届いた葉書には、一隅を照らすという瀬戸内寂聴さんの書がはじに印刷されていました。
おばあちゃんらしい葉書だなと思って、心に残っています。
そんなこともあって、目の前の人=家庭を育てるということを私は大切にしてきました。
だからいま、私が思う存分、幸せな家庭を築けているのならそれは、おばあちゃんのおかげでもあり、これはおばあちゃんの夢でもあると思っています。
戦争がなかったら、
また女子でも思う存分教育を受けられたなら、
テクノロジーが発達していたら、
いまのような自由な時代だったなら、
自由に外国へ行って好きなものを見られたなら、
自分は何を感じてどんな風に生きただろう?
何を学んだだろう?
どんなふうに子育てしただろう?
私たち孫の話を聞きながら、そんなことに思いを巡らせているのが伝わってきましたから。
昔と違って便利になったいま、その分全てが楽になったとは思いません。
昔には昔の、今にはいまの、大変さや困難があります。
でも、その中でしっかりと根を張って生きること。
気張りんさいよ、とよく言われていましたが、そうだよね、気張らないとね、とそんなことも時々思い出します。



そんなわけで、実家と姉兄にその夢のことを伝えに電話しました。
みんなうんうん、と笑って聞いてくれて、おじいちゃんと仲良くやっているなら良かった、と話せて私も満足でしたにっこり




ところでこの電話の反応、私も体調が悪かったのでダラダラ話しちゃったんですがうちの兄の反応って、母や姉とちょっと違うんです。
母や姉はしんみりしてすっごく共感を寄せてくれるのに、兄は、うんうん、ま、そだな!じゃあ、また何か困ったことがあればいつでも電話しておいで〜ってなんか切ろうとするんですよね。
兄のこの、ソフトだけど共感しすぎない姿勢ね。
人ごとというか、現実的というか魂が抜ける
でもそんなところも、うちの家族っぽいな〜と思って最後ちょっと面白かったです。



ところで私、なんだか体調悪いと思ったら、主人のインフルエンザを少しもらっていたみたいです。
最近トレーニングや栄養のことをまた集中的にしていて免疫が強くなったからか、風邪かな?またはトレーニングしすぎて筋肉痛?みたいな感じだったのですが、今日は娘関係の楽しみなお出かけがあり、心配になったので昨日お医者さんへ行ったら、多分もらってたと思うよー、もうウィルス量が少ないから検査キットで検出されないけどね〜と。
念のためタミフルを飲んでおけば明日以降は人に感染させることもないから、お出かけ行って大丈夫ですよ〜と言われて。
びっくり🫢
インフルエンザ、コロナともに、年中流行ってますよね。
先月は娘もインフルエンザだったし。
暑かったり寒かったりで、気がつくと思いの外疲れてるとかあるのかもしれません。
気をつけよう、と思いました。




思い出の写真、いろいろ。