【転載】感受性の強い人が秘めている力 | エレナ・ ハーデッカーホフ | TEDxIHEPari | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

 

HSP/HSC 専門 国家資格キャリアコンサルタント皆川公美子です。

 

感受性の強い人が秘めている力 | エレナ・ ハーデッカーホフ | TEDxIHEParis

 

エレナ・ ハーデッカーホフは、感受性や共感力の強い起業家たちの指導をしています。感受性の強い人たちにまつわる一般的な俗説を、なぜ変える必要があるのか説明します。

 

 

 

をご存知でしょうか。
 

 

 

 


以下和訳です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

私はハイリーセンシティブパーソンです、こう言われたら皆さんは最初に何を思い浮かべますか?

「恥ずかしがり屋で内向的に違いない」とか

「感情的になりやすいだろう」とか

「すごく気を使わなくちゃ」と思うかもしれませんね

感受性の強い人に対する一般的なイメージは

どことなく弱々しく儚げな生き物で

遺伝的な意味で人生のハズレくじを引いた人というものです

「敏感」という語を検索すれば実際の様子がわかります

出てくる画像は歯痛や肌の炎症

しおれたタンポポや、泣いている人々という具合です

感受性のイメージ戦略には明らかに問題があります

そこを変えたくて私は今日この場にいます

「感受性が強いってどういうこと?」

と思っているかもしれませんね

全ての感覚が過敏になっている状態で生きることを想像してみてください

内面に広がる世界は実に色鮮やかで

感情はいちいち大げさに湧き上がります

悲しみは底知れぬほど深く

喜びは恍惚の境地です

そして尋常じゃないほど周りを気にかけ

他者の気持ちがどこまでも理解できます

身の回りにあるもの全部を

常に吸収する感じだと思ってください

感受性の強い人はよくこんなことを言われます

「気にしすぎだよ」

「いちいち重く受け止めるのはやめなさい」

私のお気に入りはこれです

「もっと強くならなきゃダメ」

根底にあるメッセージは明白です

感受性が強いということは重大な欠陥があるということです

私もそう思っていました

警告か免責の標識でもぶら下げて歩いた方がいいと

いつも思っていました

「注意!感受性強し」ってね

とはいえ実は

感受性が強いことにはそれなりに特権があります

その1つが、とんでもなく活動的すぎる頭です

つまり頭をオフにすることは不可能で

不眠症とは大の仲良しというわけです

ご想像どおりこの特権はとりわけTEDに登壇する前夜などに便利です

また怖い映画や暴力的な映画を観ることができません

映像が脳裏に焼き付いて離れなくなるからです

子どもの頃に『ジョーズ』という映画を観たのを覚えています

ひどいトラウマになって

それから数年の間、海はもちろんプールにも近づけなくなってしまった

またこれは恥ずかしいのですが

『エンドウ豆の上に寝たお姫さま』という子どもの頃のあだ名が

旅先でホテルのベッドの話となると今もぴったりです

マットレスは硬すぎず柔らかすぎず

ちょうど良くなくてはいけません

父は冗談まじりに「自分のベッドと枕を抱えて旅に出たら」と

勧められたことがあります

旅先での面倒が一切なくなるからです

よく「こんな風でいることになんのメリットがあるのか」と思っていました

でも感受性に恵まれている良さはじわじわとわかってきました

自分が他の人とすぐに深い人間関係を結べることや

正確なGPSのごとく自分を導く鋭い直感の持ち主であることを愛せるようになりました

そして25歳の時にやっとある本に巡りあって私の人生は変わりました

エレイン・アーロン著『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』

私はとうとう自分の人生の圧倒されるほど色鮮やかな体験に名前をつけることができました

似たような人が他にもいるということに希望を感じました

本の中でアーロン博士はハイリーセンシティブパーソン略して『HSP』とは

遺伝的な特性として感覚処理感受性を持つ人のことだと述べています

舌を噛みそうですね

そして驚くべきことに人口の15%~20%はHSPなのです

博士はHSPの主要な特徴を「DOES」という頭文字で見事にまとめています

「D」は処理の深さ(Depth)

HSPには何から何まで深く分析する驚異的な能力があります

私のお気に入りの例は「中華料理店シンドローム」と呼ぶもので

要は40ページあるメニューを隅々まで1時間かけて読んでいられることです

結局はいつもの同じ料理を頼むことになるんですけどね

「O」は過剰な刺激(Overstimulation)です

自分を取り囲む世界にすぐ圧倒されてしまいます

私はバイエルン出身で地元でオクトーバーフェストが大好きですが

1時間もいたら退散しなくてはなりません

あのローストチキンの匂いに綿菓子の混ざった雰囲気や雑然と鳴り響く音楽

大勢の人の波に完全に呑まれてしまうからです

感覚が一杯いっぱいになってしまいます

「E」は共感(Empathy)HSPは他者の気持ちを感じ取ります

古代ヘブライ語にこんなことわざがあります

「泣くものの傍に涙の味を感ずる者あり」

最後の「S」は些細なこと(Subtleties)への気づきです

HSPはいわば研ぎ澄まされたセンサーです

微小な物事も残らずキャッチできます

ということはあいにくHSPは午前3時にあなたを起こしてこう訴える人でもあるわけです

「蛇口から水がポタポタ落ちる音がする」

「2階下のキッチンだわ」

このようにHSPというのは感情的反応の域をはるかに越えています

HSPに対する固定観念にまつわるあと2つの重大な触れにくい問題に触れてみたいと思います

1つ目は「HSPとは世を忍ぶ内向型人間に違いない」という思い込みです

「呼び方がおしゃれになっただけだ」と

実際のところHSPのうち30%は外向型です

つまりそう簡単に「物静かな壁の花タイプ」と決めつけることはできません

HSPが内向的か外交的か一概には言えないのです

2つめはHSP特徴に女っぽいイメージがあるためHSPは女性だと思い込んでいる人が多いことです

驚かれるかもしれませんが実際はHSPのうち50%が男性です

私たちの社会では男性といえばがさつで押しが強くて負けず嫌いと決まっています

残念ながら男性が敏感さと強さを兼ね備えているという概念は一般的な考えからかけ離れている状況です

さてここで申し上げておきますが

私はHSPが他の人より優れているとも劣っているとも思っていません

他の人とは違うというだけの話です

あわせて言っておきますが俗説に反してHSPは「自意識過剰な”構ってちゃん”同盟」の一員ではないですし

HSPが集まる秘密結社もありません

HSPは他の人と同じです

ただ違うのは彼らの体験がより鮮明だということです

そしてHSPが全員そっくりかというとそれも違います

2人と同じHSPはいません

HSPの敏感さにはそれぞれの独自の特徴があります

それもアイデンティティーの指標となるジェンダー、民族性、文化的背景、経歴などに違いがある上にです

注意して頂きたいのはHSPは病気でもなければなろうと思ってなるものでもない点です

HSPは遺伝的特性です

私たちHSPは基本的に生まれつき温和です

HSPに向かって「敏感すぎる」と言うのは青い目の人に向かって「目が青すぎる」というようなものです

おそらく何度そういったところであなたを見つめ返す目は変わらず青いままでしょう

社会全体が感受性を欠点と考えるようになってきました

感受性が強いことは不運であり情にもろいという弱点であって社会をこれまで以上に最適化、客観化、自動化していく力を鈍らせるというのです

私たちは理想主義者や夢想家ものを創り出す人をすぐけなします

しかし昔からこうだったわけではありません

前世紀までは慈善家、哲学者、詩人、芸術家、画家は皆、その感受性を生かした社会貢献によって尊敬されていました

ダ・ヴィンチやモーツァルトがいなければ私たちはどうなっていたでしょう?

アナイス・ニンやバルザックやマザー・テレサやガンディーが存在していなかったら

この世は今より確実に暗いものになっていたでしょう

HSPがもれなく世界を変える天才だと言っているのではありません

でも概してHSPには関係性や意味を創り出そうという真摯な思いがあります

なぜなら彼らは他社の痛みに触れては自分の痛みとして感じ忘れ去られたものの存在を高めたい不運な人々を救いたいと思うからです

HSPが自らの敏感さを隠して大衆に紛れようとすれば私たち皆にとっての損失です

だって思わず胸が高鳴るような繊細な創造物のない社会なんて

想像力や直感、思いやりの価値を認めない社会なんてつまらなくないですか?

絶対つまらないでしょう

だから私は早急に感受性を理解しその価値を認め始める必要があると考えます

何かと暑くなりがちな世界の温度を調節する効果があるからです

程度や感じ方が違っても私たちは皆、敏感なのだと思います

HSPはちょっと極端だというだけの話です

だから感受性についてどう考え議論するかは私たち皆にとって大事なのです

社会全体で取り組む必要があります

感受性にまつわる否定的な風潮の物語を書き換えて肯定的な物語にしていきましょう

感受性から弱みのイメージを取り払ってようやく感受性がもたらす多くの強みを生かすのです

私たちがそうすることでHSPに限らず誰でも安心して繊細な一面を見せられる環境ができてくるでしょう

感受性に対してより肯定的な認識や受容を生み出す雰囲気をどうしたら取り戻せるでしょうか

公的なレベルでは学校や職場ですぐにでも起こすべき変化が2つあると思います

学校では教師向けにトレーニングを改善する必要があります

感受性の強い子たちに教師が気づき理解するためです

そして親も教師も良かれと持って敏感な子にたくましさを求め厳しい世間を渡り歩けるようにさせるのは

もうやめましょう

羊に無理やりオオカミの毛皮を着せようとしてはいけません

企業レベルでは他者を肘で押しのける人に有利に働くシステムがあります

感受性の強い人は概して穏やかな話し方で協調性があり競争を好みませんから出世の階段では遅れをとりがちです

これを変えるためごく一部の選ばれた人だけでなくどんな性格の人でも活躍できる環境をつくる必要があります

この理由から私は感受性の高い人々を起用することは企業にとって最善の道だと信じています

なぜなら敏感な人たち抜きでは革新も整合性も究極的には人間性も欠く恐れが出てくるからです

個人レベルでは誰にでもできることがあります

身近にいる敏感な人たちが持つ繊細な個性に意見するのを控えるだけです

今度誰かに「敏感すぎる」と言いたくなったらちょっと立ち止まってほしいのです

意見する代わりに理解しようとしてください

ちょっとした受け入れをするだけでお互いの気分が良くなることに気づきますよ

HSPの仲間たちへ

元気を出して臆せず自分らしさを発揮しましょう

強くなろうとしたり、隠れたりしないで、あなたはそのままで素晴らしいのです

変だと思ってはいけません

おかしいことがあるとすればそれはあなたではなく腐敗、暴力、強欲が普通という世界の方なのですから

クリシュナムルティの言葉です

「ひどく病んだ社会にうまく適応したところでそれは健康とは言えない」

私は子どもの頃、庭で蝶々を追いかけるのが大好きでその繊細な美しさに見惚れていました

「蝶々を守らなくちゃ」と強く感じ草や花を敷き詰めた小さなガラス瓶の中に蝶々を閉じ込めました

部屋の中で私と一緒にいれば安全だからです

すぐにわかりました

蝶々は捕らわれの身を好みません

おかげで理解できました

蝶々を救う必要はないのです

自然生態系の中で色とりどりの姿をしていることこそが蝶々の存在意義だからです

同様にHSPも世の中の苦痛から逃れて温室の中に身を隠していてはいけません

一歩踏み出し、自らの感受性という才能を皆と分かち合うことがHSPの役目です

人間である以上私たちは皆、感受性や思いやりの経験によって結ばれていると信じています

またHSPでなくても他者を気遣い世の中を良くすることはできます

こんにち私たちは政治、文化、環境において深刻な問題に直面しています

これまで以上に今こそ来たる困難の時代に向けて道を拓くべく敏感な心を社会に生かすことが求められています

自分と自らが生まれながらに授かった感受性とをもっと自由に繋げられるようになれば

私たちも私たちが住むこの星ももっと癒されるでしょう

ジョン・レノンという感受性を讚える歌としておそらく史上最も代表的な歌を書いた人がいます

彼の『イマジン』をモチーフにこの言葉で締めくくります

どうか私を夢想家と思わないでください

感受性が強いのは私1人じゃないと知っているからです

信じて私に協力してください

この世界をもっと優しいものにするために

 

・・・・・・・・・・・・・・転載以上

 

 

いかがでしたでしょうか。
 

同様にHSPも世の中の苦痛から逃れて温室の中に身を隠していてはいけません

一歩踏み出し、自らの感受性という才能を皆と分かち合うことがHSPの役目です

人間である以上私たちは皆、感受性や思いやりの経験によって結ばれていると信じています

 

 

 

 

◆弊社でHSP映画の字幕を担当させていただきました。

おうち映画としてご覧いただけます。

アメリカの映画会社のサイトへつながりますので、そちらで

カード決済にて映画からHSPを知ることにお役立てくださいませ。

 

購入(ダウンロード可)まで 1,300円
レンタル3日          650円 です。

 

 



◆東京での2023新春映画上映会。

(アーロン財団とグローバルタッチ社の許可を得て上映会を行なっております)

 

人間関係に

なんとなく苦手さがある、というかたはぜひお越しください。


それはあなたの性格のせいじゃない。

HSP特有の防衛反応が関係している可能性が高いです。

 



 


大きな画面で見てみるとまた感想が違ってきます。

よろしければどうぞ。

皆川からの映画解説と「生きづらさと自律神経ミニトークもあります。」