先日の米国中間選挙後のトランプ大統領の記者会見で、日本人記者が大統領に質問をした際、大統領から「あなたの言っていることがわからない」と言われた件。英語勉強してる人にとっては、気になる話題でしたよね。

「あなたの言ってることがわからない」
この一言、アメリカ人から言われたら、思いっきり凹みますよね。

これを受け、トランプ大統領は酷いと言う人もいれば、日本人記者の英語力を指摘する人も。この日本人記者以外にも同じことを言われた記者が2人いて、彼等も白人ではなかったということで「彼は有色人種を差別してる」なんて言う人も。正直、この反応には私はびっくりしてしまいました。

それにしても、SNS等で実名ではないことをいいことに、日本人記者に対してひどい事を投稿する人もいましたね。よくもまぁこんなひどいことが言えるなと。
彼らの英語はどんなものなのか、聞いてみたいものです。


この日本人記者さん、海外特派員として派遣されるくらいですから、TOEIC等の点数も高いのでしょうし、日米関係にも詳しい方なのでしょう。世界中で生中継されている場で、日本人代表として聞くべきことを聞いておこうと、勇気を振り絞って挙手されたのではないでしょうか。お疲れ様でした。


さてトランプ大統領についてですが、彼の発言や態度は本当にひどかったんでしょうか?


あの中継を見る限り、彼はただ本当に質問がわからなかったから「わからない」と言っただけだと思います。差別とか、そんな意図は全く私には感じられませんでした。ビジネスの世界では、当たり前のことです。自分の英語が相手に通じないと、直球ストレートで「I don’t understand you.」
と言われます。このときの大統領も、ただ単にビジネスライクだった。

余談ですが、アクセントが強く英語が通じない場合、アメリカ人は結構ドライです。友達や同僚なら、優しく聞き返してくれるでしょうが、赤の他人なら思いっきり怪訝な顔して「はぁ?」と言われるか、首を横に振りながら「ごめん、わかんない」と言われるかです。

私も昔、アメリカ人グループとの会話中に、私の言ったことが皆んなに通じなくて、笑顔でスルーされたと言う、苦〜い思い出があります(苦笑)

本題に戻りますが、大統領が記者の質問を遮り、どこの国から来たのか聞いたのも、アクセントの強いアジア人記者がいきなり質問から入ったので、日本人なのか、韓国人なのか、それとも中国人なのか、まずは知っておきたかった、ただそれだけではと。彼にしてみたらそれだけで質問内容が絞り込めますからね(笑)
よく聞いてみると、”where are you from, please?” とplease を付け最低限の礼儀を保っている。あのガキ大将トランプがよ? (苦笑)

「シンゾーによろしく」も、アメリカのビジネスマンなら当たり前に行う、単なるicebreaking(初めての相手との交渉前に、雰囲気を和ませるために交わす会話)的なものに私には見えます。(と言っも、かなり皮肉めいた発言内容でしたけれどね。)

私が見る限り、あの場で大統領は記者の質問に耳を傾け、なんとか理解しようと努めているように見えるし、”trade” の単語を聞き取って、「日米通商問題についてだね?」と、自分のスタンスを話し始めた。

この一連のやりとりを冷静に見ていると、彼は単純に最初から最後までビジネスライクだったに過ぎない。そう思います。


ここで結論ですが、発音て、超〜〜〜大事です!

相手に通じないと、何も始まりませんからね。


たった5種類の母音で成り立つ日本語と違い、英語の世界は、20種類以上もの微妙な中間音で成り立っていますから、発音の訓練など全く受けてない日本人が、いきなり英語で話そうとしても、カタカナ英語のように聞こえてしまうのは仕方のないことです。

日本語の音は、英語の世界には存在しないと思ったほうがいい位です。破裂音だの無声音だの、日本人の耳では聞き取れない音もあるくらいですからね。

もし、自分の英語がなかなかアメリカ人に伝わらないとか、発音に自信がない方は、発音矯正のクラスに行くことをおすすめします。私も受けたことがありますよ。


アメリカ10年選手の私でも、いまだに小学生の息子から発音の間違いを指摘されます(苦笑)
この間も、「ママが言う”needs” は、”knees”(膝) に聞こえる。”needs” のds  の発音が違う」、と指摘されました(笑)  ほんのちょっとの微妙な違いも、ネイティブスピーカーにとっては気になるんですよね。 

発音がちょっとずれるだけでも、ネイティブスピーカーには全く通じない、なんてこともありました。 ほんと、何度も言いますが発音は大事です。

てことで、今回の大統領と日本人者さんとのやりとりから学んだ教訓は以下の2つ。


1. 発音は大切!侮っちゃだめ!

2. 自分よりも目上、立場が上の人に初めて話しかける場合は、自分の名前と出身くらいは言おう


ではでは、読んで下さってありがとうございました😊