さすがにここの所の猛暑に、起きてもぼうとしていると、テレビから「終わりに見た街」の番宣が。
このドラマ、昔、見たい見たいと思いながら見られず、原作の山田太一さんの文庫本を買ったのは、いつのことか。

現代の東京からタイムスリップして戦時下に入ってしまった一家の話で、そりゃあもう怖かった。
それを、また映像化するという。
脚本はクドカンだという。
これまでドラマ化された二作はご存命だった山田さんが書いていたが、そうか、次はクドカンか。
ワクワクする。
主演が大泉洋さんというから、だいぶ趣も変わりそう。
九月放送らしく待ち遠しい。
ちなみに、これまでの二作もテレビ朝日が映像化している。
ずっとNHKだとばかり思っていたが、まったく勘違いだった。


そのNHKで、昨日は一時間ラジオ出演していた。
はからずも自分のお恥ずかしい青春時代の話などしてしまって、こんなに間の悪いニンゲンがよくもまあ歌など続けてこられたものだと、自分の来し方を振り返ってしまった。

あの日あの時あの人に会わなければ、という奇跡のようなタイミングが人生にはあるけれど、その奇跡に導かれ、ここまでやってこられたのだなあと、歳を重ねるごとに深く思う。

ラジオ番組を終えると、ちょうどこれから収録という松本隆さんと会った。
ずいぶんと久しぶりで、ご挨拶にうかがったスタジオには、すっきりとした面持ちの松本さんが、瀟洒なパナマ帽を机の端っこに置き、座っておられた。
松本さんもまた、私の人生に奇跡を起こしてくださったかた。
スタジオで感謝の意を表するのも場違いそうなので、いつものように軽口を交わし別れる。

夏は気持ちがせわしない。
暑いのでどうにもならないぶん、せわしない。

寝室の温度が30度を越え、ついにエアコンをつけて寝た。
いよいよ、夏本番だ。

ああ。