長良川の鵜飼いは有名だが、まさかそのシーズン真っ只中に、仕事で訪れることができるとは思ってもいなかった。

シャンソン界の先輩、深江さんからのご縁で、シャンソンコンサートに出演させていただいた。
地元の方々の熱意で、ぎふ清流プラザのホールは満員。
ありがたいことだ。

岐阜は、最近では名古屋公演のキャンペーンなどで伺ったことがある程度になったが、思い返せば、たった一回(一回で十分だろ)の新婚旅行も岐阜、飛騨高山だった。

飛騨高山に行って、白川郷にも足を伸ばして、などと計画したものの、途中の体調不良で全部取り止め、すぐに帰って来てしまった。(あれを新婚旅行というのは、どうもはばかられる)

岐阜は自然も人も、素敵だった。
素敵なんて言うのはおこがましいが、やっぱり素敵だった。
大きく息を吸い込みたくなる素敵さだった。

今回伺ったことで、やっと新婚旅行のリベンジをしたような。
44年かかったリベンジ。とほほ。


そうそう。主催のコジマさんに聞いた鵜のお話が面白かったのでここで。
「鵜呑み」これはよく知られる言葉だが。
「うがい」これも鵜からという。
魚をいっぱいに喉あたりに飲み込み吐き出す、これが語源。
そしてなんと、ウナギも。
何でも飲み込む鵜だが、一つだけうまく飲み込めないのがウナギ。
鵜が飲み込みに難儀した魚で、ウナギ。
えええっ、ほんまかいなと驚く。

鵜という鳥は、そのくらい活力と獰猛さのある鳥なのだった。
そんなどうにも扱いにくい鵜を調教し操り魚を得るニンゲンは、なおスゴい、したたかだ。

ちなみに鵜の目は宝石のように綺麗だ。
グリーングレイの目玉を囲むフチが点々としていて目全体が宝石のようなのだ。
鵜の目鷹の目、というのが気の毒になる美しさ。
(まあ鷹だって、キジバトだって、スズメだって、カラスだって、みんな綺麗な目をしてるんだろう)

そんなこんな、良いお仕事に関わらせていただきありがとうございました。