湯川れい子さんが立ち上げられた「エターナルソングコンテスト」。
その発表会があった。
けやきホールで、無料でお客さまに来ていただく。
出演者がなんとも豪華で、美川憲一さん、小林幸子さん、ピーターさん、そして志穂美悦子さんがシャンソン歌手鬼無里まりさんとして登場された。

作品は公募で、グランプリ、準グランプリと合わせて五作品。
受賞者の方々も来場され、どなたのスピーチも簡潔で素晴らしい。

私の歌った作品は「りんごの樹」。
「世界が明日で終わるとしても、今日私はりんごの樹を植える」というルターの言葉が繰り返される。
これが準グランプリとなった。

メロディーや言葉に込められた想いは、どの作品も深く、仕事としてではないけれど、こうして音楽と関わる素晴らしさを感じる。
どこにいても、いくつでも、自身の人生を投影できる手段を持つことは素敵だ。

多忙の中、美川さんも幸子さんもピーターさんも、一生懸命にこの新曲と取り組んでこられた。
ピーターさんに至っては、歌詞全部を覚えられ、ご自身の舞台で歌われると言う。
素敵だ。

鬼無里さんこと、悦子さんは昔からシャンソンが好きで「銀巴里」にも通っていたという。
それから封印していた歌心が、今開き、新たな人生を歩み出された。
そういえば、先だって収録し、今月30日BS朝日で放送される「ニッポン・シャンソン」の中では、松田美由紀さんがバルバラを歌われる。
激動の人生を送られたお二人が、今シャンソンに心惹かれ、心の友としておられることに、シャンソンの存在理由を思う。

自分を励まし、自分を振り返り、自分と闘い、自分を慰め、自分に決着をつける。
そんな歌がシャンソンなのかもしれない。

ずいぶんと長いこと、自分のことをナンチャッテシャンソン歌手と言っていたことが少し恥ずかしい。
ちゃんとしなきゃ、な。