永遠に輝く歌を作る。
それは、言葉以上に大変なことだ。
砂に隠れたダイアモンド一粒を見つけるような。

日頃なにかとお世話になっている、そして尊敬する湯川れい子さんが、エターナルソングの活動をされている。
88歳になられる(ご本人が公言されているので)湯川さんは、たいていの人の思う88歳ではない。
春先、ちょっと体調を崩されたが、昨日など、まさに光り輝くようで、目を見張った。

やっぱり簡単なことじゃあないわよねえと、おっしゃりながらも、道をずんずん進んでいかれる気力に、ヘナヘナの私などは、目まいがしてしまう。
いや、目まいなどしていてはいかんのだ、レコーディングなのだと、こちらもありったけの気力を寄せ集めマイクの前に立つ。

シャンソンのように、元々があった歌ではない、はじめましての歌。
まっさらに歌っていくしかない。

にしても、にしてもだ。
本当に湯川さんの行動力、エネルギー、にはもう脱帽だ。
陳腐な言い方だけど、底にあるのは「愛」。
おっきな愛。
戦争をくぐり抜け、歌を作り、平和活動を続け、病魔と闘い。
で、ここが大事だが、美しい。
めちゃくちゃ美しい。

着の身着のまま、スタジオに入る私などとはえらい違いだ。
湯川さんは「たとえ明日世界が終わるとしてもリンゴの樹を植える」人なんだろうと思う。

有名なこの言葉が出てくる歌詞を歌いながら、ああ、やっぱり私は湯川れい子にはなれないとわかった。

あったりまえだろが。
ス、スミマセン。