子供の一年と老人の一年は似ているような気がする。
一年前と一年後がえらく違う。

母親の入浴(といってもシャワーだが)を手伝いながら、少しずつ、でも、確実に変化しているのを感じる。
そして、手伝う自分も変化しているのを感じる。
誰も逃れることはできない時の流れ。

バスタブの端っこに腰掛け、ふうと腰を伸ばし息をつく。
それから体制を立て直し、また介助に入る。
まさに老老介護。
笑っちゃうような胸を張りたいような、そんな毎日。

いいかげん、同居したらどうかと思うこともあるが、それはやっぱり嫌だ。
人は大人になって巣立ちのように家を出る。
それはもう元に戻るものではない、戻るべきものではないような気がする。
他の動物と同じだ。

なので、当分、通いの家政婦状態が続く。
夏をうまく越えられるか、今年もまたそんな季節がやってくる。