大阪にいる。
昨日は夕方の新幹線に、弁当を買って乗り込んだ。
大阪着の便は、その時間でもけっこうな混雑。

弁当を開け、いざ食べようとすると、強い匂い。
柔軟剤系か、香水系か判然としないが、どちらにしても「香り」というより「匂い」。

困るのはこの持続性だ。
私は、呼吸困難などのアレルギーがないからいいが、今はこういった苦しみを持つ人が増えている。
逃げ場のない場所での、匂いは、本当に死活問題だ。

思わずSNSでつぶやくと、その後驚くほど多くの投稿が寄せられた。
この数年、洗濯洗剤や柔軟剤の匂いが激烈になってきたせいで、辛い思いをしている人がどんどん増えている証だ。

香水なら時間と共に去っていく。
化学物質はそうはいかない。
そこが問題だ。
いったい、どうしちゃったんだろうと思う。
馥郁、ふくいくとしたさりげない香りを尊ぶのがこの国の文化だったはずなのに。


京都を過ぎると、匂いが弱くなった。
やはり、降りていった後ろの席の人だった。
本人が気づくことは、おそらくないだろう。
空気をこんなに支配してしまっていたこと、それで具合が悪くなる人がいること。

そのせいかどうか、大阪城ホールでのリハーサルでは、どうもノドの調子が良くない。
ヤワだなあ、と自分にカツを入れ、今日はこれから本番です。

「母に感謝のコンサート」
素晴らしい共演者の皆さんとご一緒に、歌をお届けします。