新しいアルバムは、新録音のものとこれまでのものと、両方合わさったもので。
ひとくくりにすると、シャンソン的なものとでもいおうか。
これをシャンソンティックという言葉にしたのがレコード会社のスタッフ。

うまい言葉を考えたものだなあと感心し、感謝する。
思えば、こうした自分の子供世代の人たちにいろんな場所で助けられている。
もちろん自分世代の人たちにも、たくさん助けられているが、一般の仕事ならとうに退職という年齢(私も!)で、世代をまたぎ一緒に仕事ができることの幸せ。

昨日は午前中に、私の親世代のかたの思いが込められた楽曲のリハーサルをして、それからアルバムのトラックダウン作業に行く。
歌が時空を飛び交う。

音のバランスを確認するこの作業、もう全部お任せしてもいいと思っている。
これまで、やけにコダワったこともあったが、変な言い方だが、もうそれほど自分に興味が持てない。
これまで生きてきた自分は、自分の大きさでしかないのだ。
諦めでもない、自虐でもない、ただ私は今ある私でしかないとでもいおうか。

今ある声で、今ある思いを記録した、ただそれだけ。
あとは、人の手に委ねる。
とてもシンプルな心持ちだ。
あとは、お聴きいただけることを待つ。

五月はライブが多そうだ。
大阪での「母の日コンサート」では、芳雄さんと久々のデュエットもできるらしい。
東京のコロムビアマンスリーライブでは、大好きな伊藤咲子さんとご一緒。

ともすると、階段など踏み外したり転んだりしそうになる毎日だが、一つ一つ丁寧に丁寧に暮らしていかねば。
と、また自戒しています。