「じゅん散歩」という関東ローカルらしい番組があって。
俳優の高田純次さんが、あちらこちらを散歩をするというもの。
そこで懐かしい飲み物「クリームソーダ」が出てきた。

私の世代だと、このクリームソーダは、もう垂涎モノ。
青緑のソーダ水に浮かぶアイスクリームと、長いスプーンにどれだけ心ときめかせたことか。
クリームをソーダ水に溶かすと、プクプクと白く粘る泡が立つ。
外見的には、決して綺麗じゃないのだが、それも込みで美味しい。
溶けたアイスクリームと溶け残っているアイスクリームとのバランスを味わう。

今はソーダ水にも色々な色があるらしい。
でも、やっぱり青緑だよね、と昭和ニンゲンは思う。
憧れのクリームソーダは、たとえば、イチゴのショートケーキと同じに、昭和の子供の憧れだった。
なかなか食べられないから憧れ。
どこでもあるわけではないから憧れ。

今はいつでもどこでも食べようと思えば、食べられる。
なのに、もうクリームソーダを飲み食べすることはない。
あの青緑色さえ、敬遠しているふしがある。
これが年を重ねるということなのか。
豊かになったということなのか。

そうだとしたら、なんかツマラナイ。
よし、今度必ずクリームソーダ飲むぞ。
長いスプーンでアイスクリーム溶かすぞ。
その時、私はきっと昭和の子供だ。