最近は地下鉄に乗ることが多く、山の手線ともご無沙汰していた。
ところが昨日、久しぶりに乗ったら、もうそこはカオスと化していた。
国際色豊か、外国人ばかり。
それに混じって超厚底靴のメイド風女子たちもいるわ、双子乳母車を引く若いパパもいるわ、車内は熱気で溢れている。
そこにキムジョンウン似のお父さんとお母さんと、まだ赤ちゃんの名残りのある女の子が。
言葉はどうやら中国っぽい。
どこの国でも、親子というのは同じで、この一家三人も、60年以上も前の我が家と似ている。
お父さんが、さかんに子供のご機嫌をとる。可愛くてしかたないのだろう。
車内は満員。
そこに初老の夫妻。明らかに日本人。
ぐずる中国の子供に笑顔を見せる。
ウチの子もこうだったよ、と言わんばかりの様子に、キムジョンウンお父さんは、すっかり嬉しそう。
言葉は通じていないだろうが、笑顔は万国共通だ。
多くの外国人がやってきて、いろんな所でアツレキを生むけれど、それはそれとしても、こうしたウェルカムの気持ちが言葉を超えていくのは、素敵だ。
そうこうしていると、今度は超厚底靴女子たちが、そのキムジョンウン一家に笑顔を見せる。
初老夫妻に、何かを学んだのだろう。
そこらあたりの空気が一気にあったかくなる。
簡単な国際交流は、笑顔なんだなあ。
いや、いつでもどこでも、笑顔は人を救う。
笑顔は世界を救うのだ。
今、新幹線。
石巻に向かっている。
きっと素敵な笑顔に会える。