朝。あわててクリニックに向かう。
区の検診を予約していたからだ。

この検診のたぐい、かれこれ五、六年ほど行っていない。
親さえ送れば後はもういいや、と思ってもいたのだが、その親はどうも益々元気になっている。
これは百歳コースかもしれんと覚悟を決めた。
ホームの父親と、自宅の母親と、なかなかシブトい。

で、肝心の自分。
先だっての整形外科での血液検査で肝臓値が悪化していた。
なんの理由も見当たらないので、かかりつけのクリニックに薬をもらうついでに相談してみたら。
それならタダの区の検診が良いという。

タダはいいなあ。
と、血液検査の他に、レントゲンなど。
こういう検査の類は久しぶりだ。
この十年以上、親の病院巡りで、病院にはすっかり行き疲れてしまった。
どちらも80才を過ぎたあたりから、あちこちにトラブル。
救急車やら手術やら通院やら病院探しやらと、まあ、何と慌しかったこと。

でもまだ、ギブアップできないのが子供で。
肝臓の調子がどうなのかは、確かめたい。
ちなみに、身長体重測定も、五、六年ぶり。
見当もつかない。
結果は、骨粗鬆症でも身長はそのまま、でも体重が減っていた。
ちょっとゲッソリした気分になる。

私が元気なうちに、父さん母さんを何とか見送りたい。
これ、だんだん切羽詰まってきている感じがする。

しかし。昭和一桁の人にはかなわんなあ。
ぜんぜんかなわんなあ。