若い頃、とんがっていた人は多い。
私も、その一人で、そんな音楽もやってきた。
髪のあちこちを緑にして、それを見た父親がカエルだと言った。
衣装といえば、蛍光色のパジャマで、自作や詩人の言葉にメロディをつけ活動していたバンド名は「びわ」と言った。

リーダーは吉良さんで、その後彼はザバダックという名バンドを立ち上げたが、数年前に亡くなり、今はパートナーの小峰さんが活動を続けておられる。
彼女のSNSで時たま流れてくる息子さんの姿が、吉良さんに生写しで、血というものの奥深さを思う。

好きなことを好きなように、思ったことを思ったように。
そんなとんがった気持ちで生きていた日々は、今振り返ってもヒリヒリと懐かしい。
人の30年、40年など、本当にあっという間だ。

夜、YouTubeを見ていて、うっとりする歌を歌いたいなあと思った。
美しいメロディ、美しい言葉のうっとりする歌。
ふうと、夢見心地になれる歌。
ますます厳しい世の中だからこそ、うっとりしたい。

で。
今日は歌い納め。
うっとりは来年の課題として、今日は今の私の歌を歌います。
冬の上野公園は、どんなふうでしょう。