うれしいメールをいただいた。
女性の方からで、その方のお母さまが最近BSを見る機会が増え、それで私のファンになられたとのこと。
でも、お父さまの介護があり、体調も思わしくなく、なかなかコンサートには出向けない、もしできるなら今年のコンサートのDVDか、以前出した本の発売をお願いしたいと、ありがたい限り。


このところ、コンサートでもお越しになる女性に、私より年長のかたを多くお見受けする。
お一人のかたもいらして、よくぞここまで会いに来てくださったと胸がいっぱいになる。
ご家族に連れてきていただく方もいらっしゃるが、皆さまの熱意に触れるたび、もしかして私は、道を間違えずに歌っているのかもしれないと思う。
今、こうして歌う歌たち、そしてその後ろにある私の人生も、もしかして良い道を歩いているのかもしれない、そんな気持ちになる。

いつもいつも迷いながら歩いているし、不安に襲われることも多いが、大丈夫この道でいいと皆さまに示されているような。
聞いてくださる皆さまに「光」を指されているような。
でも、きっとそれは、お互い様の人生の歩き方をしているせいではないかと思う。
私もお客さまも、みんな同じように道に迷い、不安に怯え、でも、しっかり背筋を伸ばして歩いていくのだと、その同じ想いで繋がっているのではないか。

みんな同行者。
場所は違えど、みんな同行者。
そこで私の歌が、道すがらのちょっとした光になる。
もうこれは歌い手としての最高の勲章のようなものだ。
ありがたくて仕方ない。
(だって、私自身が救われているのだから)


ただ、私は決して大きな歌い手ではなく、メールをくださったかたに喜んでいただけるようなDVDも本も出せないと思う。
それが心苦しい。
でも、私はきっと歌っていきます。
お近くに伺える時もあるかもしれません。
もしかしたら、これから歌の出前なんていうのもありかもしれません。

そんな希望をまだまだ胸に持っています。
これからも、自分なりのやりかたで、自分に嘘のない形で、小さいライブやコンサートをしていきます。

これが来年の、これからの、抱負というより願いです。
皆さま、本当にありがとうございます。