ご縁というのは、毎度思うように、まあ何とも不思議なものだ。
自分の仕事を持ちながら、いまだに私のスタッフもしてくれているツヅラ嬢も、もう、すでに嬢とはいえず、逆にこちらがその体調を心配するようになった。

そのツヅラ嬢の故郷福島のいわき。
あのハワイアンズのある街だが、そこで活躍しているトシエさん(正確にはアルファベット表記)との、ご一緒ライブも、もう何年続いているだろう。
この二人が同級生なので、友達の友達は友達、知り合いの知り合いは知り合い、というご縁で今年もまたご一緒した。

今回はトシエさんの活躍20周年ということで、ディナーショー。
たくさんのお客様がお越しになった。
こんなに愛される地元を持つ、というのは、すごいことだ。
(私など、赤ちゃんの頃から転々としていたので、地元感を持てる場所はない)

「トシエちゃん!」と声援を送るお客さまは、驚いたことにすべてのステージをそれは熱く聞いてくださった。
お酒も入っていればワサワサしていて当たり前なのに、静かに熱い熱気に驚く。ありがたい。


最後に、出演者で「予定〜福島に帰ったら〜」という同郷のアーティスト富澤タクさんが作られた歌を歌う。
福島に帰ったら、どこどこに行きたい、何何を食べたいというような言葉たちが並ぶのだが、スマホに送られてきた音源を聴いた途端、涙が溢れて困った。
そして、もっと困るのは、歌うたびに同じように涙が出てしまうことだ。

歌が歌を超える。
福島への大きな愛は、歌を超え、ご縁のある人たちの中に、ビョンビョン飛んできて、愛でこねられた土饅頭のようになる。


福島に帰ったら ままどおる食べる
福島に帰ったら くるみゆべし食べる
福島に帰ったら 生野菜食べる
福島に帰ったら 海産物食べる

私も即興で。
いわきに帰ったら 浜通り走る
いわきに帰ったら いわきの湯本温泉入りたい!


ああ、こんなにも涙もろくなっているのは、歳のせいもあるのでしょうか。