とうとう世界大戦が起きる夢を見た。
寝る前に、各国で起きている大規模なデモの映像や、ガザの苛烈な状況や、そんなこんなをネットで見ていたせいだ。

世界のこのひどい状況で、日本は平和な様相ではあるけど。
ほんとにそうなんだろうか。
ほんとにこのまま、ずっと過ごせるんだろうか。
そんな底知れぬ沼のような不安が、夢になったのだろう。

世界大戦始まる。
そんな見出しのニュースが流れ、とうとう来たかと、夢の中の私は、呆然としながらも、光のある場所を探している。
どこかにあるはずだ、光があるはずだ。

歌が、音楽があることは平和の象徴のようだと思っていたら、先だってSNSで教えてもらったことで。
第二次大戦の時、虐殺略奪をし尽くしたソ連兵が、帰り道に美しいロシア民謡を歌って去っていったというもの。
累々と重なる骸の上を、夕陽の中、力強く美しいロシアの歌が流れる。

湯川さんが常々言われることだが。
敵とみなした相手を根絶やしにしようなどということを思うのはニンゲンだけだ、動物だってそんなことはしない。

動物には音楽も歌もないが、ニンゲンのような非情なことはしない。
それほどヒトは愚かなのだろう。

水も電気も食料もない小さなガザを、根絶やしにしようというのですか、ネタニアフさん。
目の前にいる子供を、あなた殺せますか。

ああ、悪夢が続く。
光が見えない。