今しがた、バンドメンバーの坂上領さんからDMが。
札幌コンサートを見に来てくださったお友達の感想を、転送してくださったのだ。


コンサート一番最初のナンバー「私の猛獣狩り」を、とても喜んでいただけたことがすごく嬉しい。
これ、笠置シヅ子さんの歌なのだが、その内容のあまりのはちゃめちゃさ、詰め込み過ぎの歌詞とワンチャカするリズムに、のっけからお客さまがあんぐりするのがわかる。

それはそうだろう。
主人公の夢の物語なのだ。
夢で猛獣狩りをしていてライオンに襲われ、逃げ場を失うとそこにターザン出現、救出された主人公と恋に落ちる、
とまあ、なんとも。

さすが戦後まもない自由奔放さ。
自由が、あっちからもこっちからも、それまできっちり縫い閉じられてきたスキマから、それこそドドっと飛び出す。

この歌、若い頃、知り合いのゲイバーで飲み過ぎて、カウンターに突っ伏していた時に耳に流れ込んできた。
酔っ払いを覚醒させる尋常じゃない歌。
これ何と尋ねると、マスターが自慢げに教えてくれたのが、この歌。
それから、一生懸命覚えた。

ずいぶん歌っていなかった。
それでも、若いうちの記憶は、日々回らなくなるアタマと口からも出てくる。


坂上さんのお友達は、きっとまだ若い。
シャンソンなどと縁もなかったろうけど、シンパシーを感じてくださる。
同年代、いやそれ以上の(今回は何と100歳のお父様とご一緒のかたも)お客さまに混じり、こうして若い世代にも共感してもらえる音楽をしなきゃなあと、あらためて。

カラダはともかくココロは新陳代謝しなきゃ。
と、あちこちの老朽化と戦いながら思うわけです。

あ。昨日のブログで、ドリアンさんドリアンさんと書いていますが、正確にはドリアン・ロロブリジーダさんです。
ドリアン助川さんではありません。(ごめんなさい)