ここ数日ワサワサと過ぎ、昨日は訳詩家協会のコンサート。
協会長の加藤登紀子さんのリーダーシップのもと、たくさんの出演者が歌う。

私の楽屋は、右隣が渡辺えりさんなので、笑ってばかりいた。
そこに、ピーターさんが遊びに来たりで、女性出演者ばかりの楽屋は、華やかで賑やか。

湯川さんも出演され、登紀子さんとの、外国音楽に日本語詞をつけて歌い愛する、この国の文化のことなど、色々なお話が聞けた。

私など、一応この協会に入れていただいてはいるものの、どこまでいってもハンパ者なので申し訳ない。
それでも、二部の初めに二曲。
「幽霊」を、こういう場所で歌うことはなく緊張するが、何とか終了。
登紀子さんとのトークがボケとツッコミのようだったと言ってくださるかたもいて、益々恐縮する。

思いがけなく色々なかたとお会いできるコンサートでもあって、それぞれの道の遥かさに胸が熱くなった。
生きていること、生きていくこと。
これだけで、まあ、何とスゴいことだろう。

この頃、生きることと歌うことがごっちゃになっている。
ぜいぜいしながら毎日をしのいでいる感じが強くなるぶん、歌うことが救いにも似た気持ちにもなる。
もう何だかわからんのですが、一生懸命生きて歌ってます、な状況とでもいおうか。
余裕は、ない。

そうだった、私の目標は、年老いて、やっとの思いでマイクにたどり着き、生きているだけでやっとなので、ただただ一生懸命歌い、歌い終えると、またやっとの思いで舞台を降りる。
「やっと」だらけの歌い手になることだった。

そう思えば、だんだんに目標に近づいているともいえる。
うむ、これでいいのかもしれんなあ。