早起きをして、ニッポン放送へ。
一年に一回ほど、おじゃまする徳光さんの番組。

いつもいつも働いているイメージしかない徳光さんだが、まったくその通りで、土曜の早朝からマイクの前におられる。
これじゃあ、バスの中で眠ってしまうのは無理ない。

私など6時過ぎにスタジオに入るのだが、局内に聞こえる徳光さんの声は、まったく変わらない。
元気がないとか、眠そうとか、そういう波がまったくない。
いや、他のどこで会ってもまったく徳光さんなのだ。
まさしく徳光金太郎飴のようで、これは本当に大したことだと思う。

そして徳光さんは、何より歌好き。
これ、クミコさんに歌ってほしいなあと、色々な歌を提案される。
今日は美空ひばりさんの「人生一路」。

これはちょっと。とお茶を濁し。
すると。
「一本の鉛筆」と一緒に「八月五日の夜だった」をぜひにと言われる。
この歌のことはオボロに知っていたし、以前にもどなたかに教えていただいた。
もしかすると徳光さんだったかもしれない。

思えば「INORI〜祈り〜」を歌い始めた時に徳光さんとお知り合いになったのだった。
歌うたびに号泣され、驚く私に、広島出身の同僚が白血病で亡くなったこと、この歌を聴くとその人のことを思い出すこと。
徳光さんの涙は枯れることがなかった。

裏も表もない、上も下もない。
だからもちろん偉そうでも威張ることもない。
こんな徳光さんが、ずっと元気でおられること、そして、あの張りのある明るい声がずっと聞けますよう。

それが私の祈りです。