今の朝ドラがいいのは、ドラマに流れる音楽がクラシックぽくて、静かなことだ。
悲しい時には悲しい、楽しい時には楽しいというものではなく、ただ音がそこにある。
寄り添うようにある。
今日は、月を見ながらそれぞれの想いが交錯するのだけど、静かな弦たちが流れていた。

以前から、楽器一つでということもあって、そのアプローチが気になってはいたのだが、先だってこの作曲家のインタビューを見て、なるほどと思った。
悲しいから悲しい、ではない音楽が、こういう若い方の手で作られているのだ。
素敵なことだ。

人は、人の感情表現はそれほど簡単じゃない。
悲しいから微笑む人もいる。
怒っているから笑うひともいる。

母親など見ていると、とても分の悪い状況の時ほど笑っている。
これは母親なりの防御だと、だんだんにわかってきた。
さすが年の功。

その、一筋縄ではいかない母親の、今朝は訪問診療。
鬱血してきた足の治療をどうするか悩ましい。
こんなもの、老人あるあるだと、大半の医者は目もくれないが、広がる浸潤液の痛さを想像してほしいといつも思う。

さ。出かけるか。
今日は忙しいなあ。