大先輩の菅原洋一さんが90歳を迎えられた。
そしてバースデーコンサートもされた。

こんなに皆んなに祝っていただき、90歳もいいものです、のようなコメントに、もう脱帽だ。
おととい、芳雄さんや大貫さんとも、話していたのだが、だいたい90歳で仕事があるっていうのが奇跡のようだと。
毎月、ステージのお仕事がある、そのこと自体がスゴいことだと。

菅原さんがスゴいのは、そのお歳になっても、これはこれで良いのかどうか、自分が間違っていないかと、周りに尋ねることだと大貫さんは言う。
大御所になればなるほど、それはできにくくなるだろう。
自分の築いた城が、もしかしたら砂の城かもしれないという恐怖は、口には出さずとも誰にもある。
衰えとともに、それは増幅する。

そんな時、誰かを頼る、勇気を持って頼る。
それは口で言うほど容易いことではない。
大御所は一家言を持つ人が多いはずで、いつでも生涯一歌手の気持ち持つ人は、それほど多くはないだろう。

90歳の菅原さんに、こうしてまだまだ教えていただく。
そして、出来うるならば、私も生涯一歌手として、ひゅるりひゅるりと、風のような気持ちを持って歌っていきたいと思う。
なんか軽いですねえと言われるように、歌っていきたいと思う。