マイナンバーカードを持っていない。
これを申し込むと二万円もらえる、というキャンペーンも、馬耳東風で聞き流していた。
どうも現実味がなかったからだ。
そんなアホなこと、政府がするはずがないと、どこかで思っていたのだろう。

ところが、ある日、えっそんなウマイハナシがあるのか、そんなら私もと思った日が最終日二日前。
いつもそこにあるだけで閑散としていた申込所みたいなとこには、長蛇の列。
あーあ、またハジカれたなあと思った。
(思えば大学入学時に自分のクラスがわからぬまま、結局四年過ごした。そこでもハジカレタ感があった。まあ不注意な自分が悪いのだけど)

ところがこのマイナカード。
保険証がくっついて、肝心の保険証がなくなるという。
これには仰天した。
老人二人を抱える者としては、青天のヘキレキだ。
これまで、まあどうでもええわな感じだったのが、それどこじゃなくなった。

デジタル化は止められない、必要なものだ。
でも、コロナの時のココアというやつも、役立ったという話は聞かない。
不安は募る。

昨日あたり、何とかいう保険証の代わりのものを最長5年有効期限で交付するというニュースが。
思わず、親の年齢に五年足した。
100歳か。
どうもビミョーな、背中がむずむずするような、いやあな感じがした。

親の保険料も、私も、高い。
老人は年金もらってるからいいじゃんと言われるが、実際、生きてるってそれだけで、こんなにお金かかるんだと、がっくりする。
その払い込みも、いろいろあるし、どれがどれかわからん。
これ、なんですと電話したが、やっぱりわからん。

そのうち呼吸税とかいって、二酸化炭素を排出する税金まで生まれりゃしないかとビクビクする。
まさかねえ、ということがまさかではなくなってきた今だから、ふと心配になる。