パリに行った女性議員たちの写真に驚いた。
この視察旅行ウンヌンのことではなく、エッフェル塔を前にした、そのポーズのことだ。

三人が両手を上に、バレリーナのように笑顔で並んでいる。
これに既視感があった。

私にもこんな写真があったぞ。
思い出した、生まれて初めて札幌に行った時の写真だ。
大通り公園で、そんなふうな彫刻があって、それを真似て、友人三人とポーズをとったのだ。
女性議員のそれと、ほとんど変わらず、その時の楽しさをむくむくと思い出した。

札幌なんて仕事で行けそうにもないから、遊びで行こうと、北海道出身の友人たちと出かけたのだが、その後、札幌には数えきれないほど行くことになった。
いや、行かせていただくことになった。

あれから20年以上経つが、その時行った北の大地の写真と思い出は、今も色褪せない。
ありゃあ、やっぱり若かったわあとも思うが、本音では、ついこの前のことに思える。
そうそう変わっていないように思える。

一つ変わったのは、その時の友人たちともう会えないということだけだ。
人の縁は、いったん切れると二度と結べない。
だからより一層、夏の思い出は胸に輝く。
楽しかったなあと、いつまでも思い出す。
夏の「思い出勲章」のようだ。