連休最後は、冷たい雨だった。
思いのほか仕事終わりが早く、いつものように乗変しようかと思ったが、それはやはり無理。
すべて満席状態。

京都駅地下街の居酒屋で一時間ほど時間をつぶす。
つぶす、などと言ってはバチが当たる。
焼酎のお湯割りを二杯にツマミで、あっという間に楽しい時間が終わりホームへ。

通路を挟んで隣の席に若いご夫婦と赤ちゃん。
赤ちゃんは、丸々としていてサイドの髪がキュルンとカールしている。
ご夫婦は、どちらもカラダが大きく、赤ちゃんへの「生まれてきてくれてありがとう」感でいっぱい。
こんなに丈夫そうな若者二人なら、きっときちんと育てていけるだろうなあ。子育ては、やっぱり若さだろうなあとしみじみ思う。

私はどこでも、赤ちゃんを見ると手を振ってみたり、変顔をしてみたりする。
そういうことで、ようこそ感を伝える。
それは赤ちゃんにというばかりでなく、赤ちゃん連れで緊張している親御さんのためでもある。

見知らぬオバサンが、我が子に手を振ってくれているというだけで、どの親御さんも安心するようだ。
その「ほっと感」で、あたりの温度が上がる気さえする。

昨日は帰り際の車内通路で、バイバイと赤ちゃんにご挨拶をした。
親御さんがうれしそうに、赤ちゃんに代わってバイバイと言う。

ようこそ、ウェルカム、この世界に。
この気持ちは、自分が歳を重ねるにつれ深くなる。
私もいなくなる世界に生きていく人、どうか幸せに。
それはもう、祈りにも似ている。