久しぶりに事務所に行き、打ち合わせ。
そのあと、歩いて数分の美容室で、ヘアカットとカラーリング。
「前回の短さ、どうでしたか」と聞かれ。
「おかげさまで、まったくストレスのない日々でした」

髪が短いとストレスがない。
私の場合は、まったくそう。
二か月近く快適に過ごせた。

もともと白髪の少ないタチではあったが、やはり増えてきている。
もっともっと増えれば、念願のプラチナホワイトになれる。
金髪と銀髪の間の理想の髪色。
脱色などしなくても、白髪が助けてくれる。
まだまだ黒髪が多いが、これも時間の問題。
「これから、どんどん明るい色に変えていきましょう」と、いつもお世話になっているYさんが言う。
心まで、なんだか明るくなる。
白髪、がんばれ。

昨日の美容室には、白髪でショートカットの年配の女性がいらした。
かっこいい。
ほかにも、そうした年配の男性のお客もいて、代官山という土地柄もあるけど、落ち着いた大人が雰囲気を作っている。
若い人と混じって醸し出される独特の空気は、気持ちが良い。
居心地が良い。

そのあと、これまた久しぶりに恵比寿駅に歩く。
アトレに入って、ふらふら歩く。
ああ、幸せだ。
親の世話が増えてから、こういう自由時間がなくなった。
ふらふらできる幸せが、体中を包む。
自分の好きな時間、好きなように食事ができる幸せ。
「つばめグリル」に入り、名物のハンブルクステーキ。
これまた名物のロールキャベツを探したが、メニューから消えている。

帰り、レジで聞いてみると。
一瞬身構えたように店員さんが。
「昨年の9月にレストランメニューからなくなりました。下の売店では売っていますので、残っていればあります」
きっと、何回も同じ質問をされてきたのだろう。
顔が少しこわばっている。
この老舗も、きっと大変だったのだなあ。

やっとマスクを外しての美容室も、そして外食産業も。
みんななんとか生き延びたのだなあ。
傷跡を残しながら、こうして生き延びているのだなあ。

ふらふらふらふらと、あちこち歩いて、家に戻った。
首輪を外された犬が、また戻ってきたようだった。
ああ、楽しかった。