二か月ぶりくらいに美容院に行く。
こんなにモッテしまったのは、前回相当に短くしたからだ。
本当は、もうちょっとエレガントな長さでもいいと思うのだが、もういいやとも思う。
エレガントはめんどくさい。
普段がめんどくさい。

コシのないネコっ毛は、若い時ならいざしらず、今はうっとおしいだけ。
そんなら、ショートでいるのがいい。
で。
今回もまた、りっぱなベリーショート、いや、短髪。

髪を切ると目が覚める。
すっぱり切ると、目がぱっちり開く。
どこかにあった「オリ」とか「よどみ」が、髪と共に去っていったかのようだ。
ばいばい昔の私。な気がする。


以前はウィッグも使っていた。
仕事にこれがあるととても便利。
でも、ある時からやめた。
地毛やアタマのカタチに自信など毛頭ないが、自前でいけるうちは自前でいく。
そうおもえば、いっそ思い切りもよくなる。

美容院から出ると、ぴゅうと風が吹いた。
ドングリのようなアタマを、北風が襲う。
ひぇえええ。

髪は防寒ツールでもあった。
あわてて、帽子をかぶった。
ひええええ。さぶ。

春よ来い。