またカエルのこと。
ぎゃあ、カエルなんてイヤだというかたもおられると思うが。
庭の水まき用水道栓の箱にいるカエル。
この冬になぜかそこを冬眠場所にしたようなのだが。

この一匹の生き物がいるだけで、楽しい。
蛇口のあたりをちょっとずつ移動しているが、基本動かない。
それでも、寝そべったり、座っていたり、目が完全に閉じていたり、半開きだったり全開だったり。
そんな有り様を、ちょこっとフタを開けて覗き見ることが、楽しい。

昨日は、さすがにカエルだなあと感心した。
昔、学校で習った、恒温動物と変温動物の違い。
人は前者、カエルは後者。
ということは、カエルにとっては温度だけが判断基準。
昨日あたり、雨が降って、人は寒いと思うのだけど、カエルは違う。
お日様にダマされたりはしない。

雨が降っても、温度さえ高めなら、目は開きはじめる。
そしてきちんと座っている。
気温の一度の違いを彼らは、敏感に判断する。

たいしたもんだなあ。
やっぱりすごいなあ。
感動して、家で寒い寒いと言っている母親にをれを伝える。
母親は、ポカンとしている。
この頃、何かを説明してもポカン度合が増えている。
父親のホームを訪ねることができなくなってから、益々。

ニンゲンはめんどくさい。
生きるのも死ぬのもめんどくさい。

夜、ホーム長さんから電話。
タミフルの使用が終わること、食事の量のことの報告など。
その声が、少しざらついている。
命を預かる仕事はきびしい。

じゃあ来世はカエルにするか。
といわれると、躊躇する。
カラスに食われるのもイヤだなあと思う。
じゃあ、カラスにするかといわれたら、やっぱり躊躇する。

ニンゲンで良かった。