今朝のNHKの報道番組「おはよう日本」。
石巻との関わりと延期コンサートのことをとりあげていただいた。
ところが。
私は、すっかり寝てしまっていた。

こんなことばかりの人生だ。
自分のことが一番遠い。

どうでしたかと、女性ディレクターからの電話に恐縮してはみるものの、だいたいがいつもそんなふうなので、あちらも慣れたものではある。
見逃し配信NHKプラスというのがあります、といってはくれるが、クミコさんには暖簾に腕押し、豚に真珠(これは違うか)と、わかっているようだ。


でも、見ておきたい映像がある。
多くの命が天国に行ってしまった大川小学校でのロケ。
前にも書いたと思うが、ここでの群れのように飛ぶトンボたちと青い空。
お子さんを二人失くしたお母さんの指先にとまるトンボ。
慈しむようにそれを見るお母さん。
「お帰り」「ただいま」
聞こえない会話。

大川小学校の悲劇は、多くの悲劇と同じように、タブー化されているという。
引率した教師も亡くなっていることから、その責任を問うことが、さまざまなアツレキを生む。

本当のことを知りたいだけだと裁判にもなったが、ナニカシラの行動を伴うものは、ゴロゴロと水流を転がる石のように、傷だらけになる。
誰のココロにも傷を残す。
情と絡んで、その傷は癒えない深い傷になる。


四人。
これが、まだ見つかっていない子供さんの数だという。
そして、この十年、失くした二人の子供さんの写真を、お父さんは見ることもできなかったという。

悼む。
悼むという思い。
私は唄うことで悼む。
それも私の使命なのだろうと、思うようになった。