マイナンバーカードと保険証が合体するという件。
これにはまいった。
自分のことだけなら、まあ、なんとかなるかと思ったが、老親二人の手続きを想像しただけで、胸が苦しくなる。

これまでも、保険証を失くしたことはあった。
銀行手続きで、わさわさと駆けずり回り、やれやれやっと終わったと思ったら、保険証がない。
どこで失くしたんだ、銀行窓口か、貸金庫での解約の時か、ともうアタマがすっからかん。
失くしたと思われるところに戻り、事情を説明し、探してもらう。
でも、ない。
恐縮して途方にくれ。

それから、あわてて区役所に飛び込んだ。
再発行の手続きに、また時間をとられる。
見れば、前に並ぶ人たちもまた、紛失届と再発行の人たち。
ご老人もたくさんいる。
自分で自分の管理など、そりゃあ大変だろうなあと察しられる。

保険証一つでこれだ。
そんなこんなを思い出し。
マイナンバーカード。老親の本人確認をどうやってするのか、そしてまた、その手続きのおそらくかなりの面倒さ、それから私自身のアタマのとっちらかりかたを思うと、その後の管理も含め、もう倒れこみそうな気持ちになる。

もう老々介護なのだ。
自分のことさえ、誰かに頼みたいくらいなのだ。

背中にリュックを背負い、両手に荷物を下げ、そうこうするうち、どれがどこにあったかわからなくなる。
その恐怖、焦り、と似ている。

「両手一杯の幸せ」って言葉もあるが、こっちはまさに「両手一杯の荷物」だなあ。