仕事の合間をみて、月一回の注射に行く。
この夏、足指骨折から、骨粗しょう症とわかり。
それも相当にやばいぞ、とわかり。
これじゃ寝た切りもありえるとわかり。
治療を始めた。

それがこの皮下注射。
それも一回二本。
セットになっているそれを、看護師さんが取りだす。
「どうですか、もう慣れましたか」

実は、この注射をしにいくのが、けっこう楽しみになった。
痛いことは痛いけど、それこそ薬が「注入」され、これで骨がまた少し元気になるのだ、と思うと、なんだか楽しい。
ほっほう、うれしいな、の感じだ。

それでも、痛い。
ぎゅぎゅうとおへその脇をつままれ、細い針が入る。
数秒かかる。
ワクチンよりずっと長い。
で、終わると、もう一本。
おへその左右に二本。
にぶい痛みが続く。

そして何より痛いのは、値段。
15000円。
一年続くので、あれれ、20万に近いとわかった。
痛いなあ。これ。

この頃、税理士さんに送る領収書は、こうした医療費ばかり。
服とかなんだとかが、消えた。
ふうむ、これが歳をとるということなのだな。

このブログのタイトル通り。
人生って、生きるって、まさに片道だ。
行ったきり。
全部、はじめて。

みんなが人生の片道切符を手に生きる。
そう思うと、それはそれで、なんだか楽しい。
ちょっと見せ合いっこなんかしたくなる。