コロナに台風。
約一時間遅れの新幹線で大阪へ。

ところが、名古屋を過ぎたあたりでは青空が見え始めた。
大阪では、タクシーの運転手さんが「一雨ほしいくらい」と言う。
やはり日本列島は長い。

ここ三年のコロナ禍での公演。
大阪では、高齢者の外出控えを知事が言う。
こりゃあ、ほんとに、もうダメだなあと思う。
私たちの仕事は、もうアカンなあと思う。

それでも、来てくださったお客さまに、胸が熱くなる。
もう、がむしゃらにやるっきゃないと思う。
今思ってること、今感じてること、今同じ時代を生きていること、そして、今同じ場所にいること。
それを精一杯がむしゃらに唄いしゃべりたいと思う。

密かに心配していた足指も、ハイヒールをギブスと勘違いしたか、痛みもほとんどない。
アゴも、長時間開けていたせいか、リハーサルより開く。
カラダもココロも総動員だ。


そんな私を支えてくれたミュージシャンたちは、皆若い。
若いといっても、私の子供世代。
お父さんになっている人もいる。
でも、それぞれの生き方を、それぞれがその音に乗せる。
音を作るのは、その人だ。

なんと良い仲間を持ったことか。
と、胸が熱くなる。

そして。
お客さま。
よくぞこの時に。

感謝の気持ちは、表しても表しても表しきれない。
去年は、これできっと最後だろうなと、どこかで思って舞台を降りた。
でも、今年は、そんなこと思わなかった。
また、きっと、必ず。

向かい風だらけだから、生きていることを実感できる。
凪だらけだったら、小さい風にもびくつく。

まだまだ向かい風は続くけど、負けないぞ。


今回の公演を主催してくださった皆さまにも、ココロからお礼申し上げます。
いつかご恩返しができるかと思いつつ、時が過ぎます。
でも、きっと、いつか、必ず。

そうだ、きっと、いつか、必ず。がキーワードだ。
これを胸に置こう。きちんと置こう。

きっと、いつか、必ず。

ありがとうございました。