朝。リハビリの治療に行く。
そこでは、マッサージをしている患者さんも多く、これは大変だろうなあというようなかたもおられる。

私も以前五十肩に悩み、どこへいってもラチがあかず、膝治療の時お世話になった順天堂の先生を頼った。
そこから肩専門の医師を紹介されたが、その先生は真っ黒い光のない目で(おそらく、そういうコンタクトをされていたのだろう)私を見つめ、手術がありますよと言う。
その手術方法を聞いているだけで怖くなって、辞退した。

すると、やる気が半分くらい失せた感じの先生は、じゃあリハビリですねと言う。
そして、私の家になるべく近い(といっても、隣の区だ)整形外科を紹介してくれた。
結果的には、これが正解で、ただ単に後ろに腕を少しずつ引くというやり方で、するすると痛みがひいていった。

それまで、かなりアヤシイ治療をする所にも行っていたので、この科学的合理的なリハビリに、なるほどと感心した。
人はカラダが弱るとココロも弱る。
そういう時をつけ込む医療者だったり、宗教者だったりは、多い。
どこまでも、理性的に考えようと、その時改めて思った。

で。
今の足指治療だが。
リハビリをする療法士とでも呼ぶのか、その若い人たちのレベルがどうも安定しない。
未熟なまま現場に出ている感じがする。
クミコおばさんは、もういいかげん、いろんな人を見ているので、そのあたりはごまかせないのだ。

ところが、昨日はきちんとした説明をする療法士さんがいた。
質問に的確に答えてくれる。
「イヤかもしれませんが、この堅いガードはしていないといけません。これが指を守ってくれるのです」
「指が動くことで、また骨がはがれます。これだとなかなか治りません」

当たり前といえば当たり前のことだが、包帯のまき方も上手いこの人が言うと、がぜんそんな気になる。
うっとおしいけど、何とかガードつけてがんばろ。


そして、仕事を終え、その足で今度は歯科病院。
顎関節症の先生に診てもらう。
足やら歯やら、もうまったく中古だ。
りっぱに中古品だ。いや、中古人だ。

これまでは、「すっかり元に戻る」ことを想像していたが、そろそろ「元には完全には戻らない」ことも考えないといけないと思う。
それが立派な中古人の心得なのだろう。
中古を元気に生きる術なのだろう。