名古屋パリ祭。
地方でのパリ祭は、たいていそこでシャンソンを愛しておられるかたがイニシアチブをとる。

名古屋でも、Nさんが40年間、がんばってこられた。
舞台袖で、お話をすると。
「もう私、今年81才ですよ」とおっしゃる。

「ええええ!」である。
歌は人の年齢をも超えさせる魔法を持つのかもしれない。
歌の中の、恋や愛が人の時空を超えさせる。

じっさい、Nさんが唄われたのは「オペラ座の怪人」。
まさに、時空を超えたロマンスの歌だ。

そう思えば、歌というのはなんと素敵なものか。
人を歌の翼に乗せ、あれよあれよといろんなところに飛んでいく。
そこでは、その人だけしか経験できない旅が待っている。

シャンソンに限らず、どんなジャンルの歌であっても、いろんな彩りの旅がそこにはある。
いろんなドラマにその人を誘う。

この歳になって、音楽に救われることが増えた。
寝る前には、必ず音楽を流す。
とりとめなく豊かに音が重なり、ココロの奥へ奥へと沁みていく。

宇宙がどんなものか。
それは音楽かもしれない。
宇宙の答えは音楽、そんなことを、もう亡くなった知人の音楽家が言っていた、
道半ばで、天に召されたその人の言葉が、時に触れ思い出される。


今日は、これから一日、音楽番組の収録。
また足指をテーピングしてがんばります。
おかげさまで、だんだんと痛みは減っています。

そうそう。
昨日は、私の楽屋に、隣の部屋のピーターさんと、そのまたお隣の美川さんが来られました。
お二人が入ってこられただけで、もうそこは時空を超えていました。
スゴイ。