やはり思ったとおり。
自民党圧勝で、参院選が終わった。

アベさんの襲撃事件があったとき、真っ先に思ったのが、この圧勝だった。
弔い合戦のようになるのは、しょうがない。
投票日二日前の事件は、それほどの衝撃だった。

今まさに、開票真っただ中というとき、外でお茶を飲んでいると。
あとから入ってきた女性二人が、近くの席に座る。
ふと見ると、その二人がはさんだ小さな丸いテーブルに、ヌイグルミたちが座っている。
それもこぼれんばかりの密状態。

なんだこれ。

二人は、当然のようにヌイグルミを真ん中にして、それぞれがスマホを見ている。
会話はなく、人二人とヌイグルミ数人(人と数えていいのか)の光景。

オモシロいのは、そのヌイグルミたちが向き合っていることで、それぞれがそれぞれのヌイグルミを、対面に置いているのだ。
ニンゲンの会話はないが、ヌイグルミたちは聞こえない会話をしているかのよう。

こんな時すぐさま思い出すのが、スタッフツヅラ。
彼女のヌイグルミ愛は深く、子供の頃から愛したクマ系のものは傷みも激しく、今もヌイグルミ病院(!)に入院(!)している。
一緒に入院していたウサギ系のものは、無事退院して、まつ毛もそろった。

そろりと撮ったテーブル上のヌイグルミ写真を送ると。
驚きもせず「ヌイさまとお茶」という返事が来た。
そうか、これはヌイさまというもので、なんら驚くことでもないのか。

どこか病んでないか。
と、オバサンは心配になるが、それも取り越し苦労らしい。

何か月待ちというヌイグルミ病院の予約状況も知って、それこそホコリにまみれた私のヌイグルミたちを思い出した。
ヌイさまとは、とても呼べない。
燃えるゴミといったほうが近い。

ウクライナの、子供の腕に抱かれたもの、置き去りにされたもの。
そんなヌイグルミたちの写真を何枚も見た。

ヌイさまとお茶。これは平和そのものだ。