いやあ。
まさかこんなに暑くなるとは。
まだ6月だよ。
どうするつもり、これから。

など、アワアワしているが、アワアワしてるのは世界中だった。
ロシアのウクライナ侵攻以来、あっちでもこっちでもモノ不足。
そこからくる物価高。
ロシアへの経済制裁のはずが、コチラ側がまずアワアワしてしまっている。


自給自足。
これさえあれば、コワいものはないが、日本はまず食べものの自給率がひどく低い。
なんたって資源のない国だからエネルギー依存はある程度仕方ないだろうが食べものもヤバい。


パリにいったことのないシャンソン歌手だった私が、一回だけ、それも仕事で二日間。
その時、縁あって、向うに住む日本人女性と、フランス人男性とで、レストランに入った。
駐車してくるから、先に行っててといわれ、女性二人で行くと、外の席。
そりゃそれでカフェ感満載だけど、時は一月。寒い。

遅れてフランス人男性が来ると、あわてて中へと案内。
このあたりがわかりやすすぎるが、何より感銘をうけたのが、この国の食料自給率だった。
シェフがフランス地図を持って説明しにくる。
この肉はここ、この野菜はここと、いちいち指し示す。

ああ、これが国の「食料自給率」ってやつだなあ。
と、なんだか感動してしまった。
それほど、誇り高い顔のシェフなのだった。
料理はその国のモノで作るからこそ、自慢できるのだった。

なあるほどなあ。
この時から急に「食料自給率」が身近になった。
国の強さは、まず食い物からなのだ。

そのフランスでさえ、このインフレでデモが起きている。
あっちでもこっちでも、デモだらけ。
そこへいくと、日本はまだまだ穏やかだ。
よくよく考えれば、背筋の凍りそうな状況なのだろうが、こんな時にも楽観バイパスが働く。
まあ、だいじょぶじゃないの、なんとかなるんじゃないの。という根拠なき楽観。

私など、まさにそのバイパス女で、まあ、なるようになるんだろうと、きっと死ぬ時まで思ってるんだろう。

いやいや、あかんのですよ。それじゃ。
ってことで、ソーラーパネルでもつけるか、野菜の種まくか。

でも、暑い。
とてもそんな気が起こらない。

ダメだ、こりゃ。