道を行くと、必ず救急車が通る。
昨日は、3回出会った。

サイレンを鳴らして通るということは、受け入れ先が見つかったということなのか。
この医療崩壊ともいわれる状況で、まずは良かったという思いで、救急車を見送る。

しかし。とまた思う。
周りを見れば、みんなマスクをしている。
マスク反対デモも、ワクチン反対デモもない。
ワクチンに関しては、もともとの疾病で打てない人も、主義主張で打たない人もいるが、デモは見たことがない。

そんな日本で、どうして医療崩壊が起きるのか。
毎回毎回、こんな大騒ぎになって、何も変わっていない。
みんなこんなにマスクしてまっせと、天に向かって叫びたい気持ちになる。
みんなこんなにガマンして生きてるのに。
ワクチン打てと言われれば、ちゃんと打つのに。

昨日は、気分転換に定食屋に入った。
チェーン店の「大戸屋」。
ここは、コロナ対策がきちんとしていて、一人用のカウンター席の前も横も、アクリル板。
静かだ。
ほんとに静かだ。
気の毒なほど静かだ。

そんな中、アクリル板を隔てた席に座った男性が、注文を。
「それと小さいビールを一つ」
すると店員さんが申し訳なさそうに。
「今、まん延防止期間なので、お酒が提供できないんです、ノンアルコールなら大丈夫ですが」
男性は、「え?」と驚き、ではいいですと出て行った。

これ、私も経験済み。
フードコートで食べようと、店で料理を注文しビールをと言ったら、同じことを、やはり同じように申し訳なさそうに言われた。(店内ならいいのだ)

へえ、そうなんだ。
と、思ってもなんか釈然としない。
この決まりは、あんがいと知られていない。
一杯のワインやビールと食事というのは、「酒を飲む」とは違う。
これは酒飲みにしかわかってもらえないかもしれないが、食事の楽しみの一つなのだ。

そういう食事をしたかったら、そういう店に行かないといけないということらしい。
でも、うどん屋さんではダメでも蕎麦屋さんでは大丈夫ということもあるので、この線引きは、店それぞれなのかもしれない。


いずれにしても、あのコロナ禁酒法時代を思えば、まだまだいい。
ほんとに、まだまだいいたい。
こんなにマスクしてるんですけど、どうしてこうなっちゃうの。
もしこの国がマスク拒否の国だったら、どうなってたの。

マスクの効用について。
科学的検証は、いくら聞いても、なんだかわからなくなる。
指の間をすり抜けるように、実体がわからなくなる。


それほどに、長い。
長い長いコロナ禍。
ああ、ツカレタ。