数年前。
チェルノブイリ撮影で、ウクライナに二回行き。
そして、パリがトランジット〈乗り換え)だった。

その時間があまりに長く、パリに住む友人とビール一杯空港で飲もうと、いったん外に出ようとした。
ところが、モノゴトは簡単じゃなく、一時間並んでも入国検査の列は一向に進まない。
隣のEU用の列は、もう列ではなくすいすい。

窓口もほとんど閉められて、一つか二つのところに延々と並びながら。
ああ、これは、外国の人を極力入れたくないんだなとわかった。
ヨーロッパは、結束と気位もまったくヨーロッパだった。


で。
このオリンピック騒動で、また思ったことは。
IOCの人にとって、日本などまったくチョロイのだろうなということ。
これがEUの国だったらどうだ。
主張の激しい、いいたいことを言うことを是とした国相手だったらどうだ。

おそらくこんなことにはなっていない。
緊急事態宣言下でも五輪はやるよ、犠牲はつきものなどと、人の国でやるのに、こんなこと言えるはずがない。


極東アジアで控えめで金持ちで、何いってもどうせいいなりになる国だからさあ、なんて思ってるに違いない。
そんな顔を、バッハ氏もコーチ氏もしてる。



ああ、やっぱり英語教育は必要だなあと、また思った。
何より、まず対等に話せること。
話せないことが引け目にならないようになること。

海外旅行でトラブルになった時、いつも後回しにされるのが日本人だというのは、よく聞く。
話せないし、文句言わないし。

外国から帰ると、英語勉強するっ、と心堅く誓うのに、まったくあかん私。
もう次世代、頼みますわ。
こんなナサケナサは、ここまでで十分ですわ。