ただで映画が見られる。
いいかどうかわかんないけど、タブレットで気軽に見られる。選べる。

てんで。
帰宅してから、夕方、Amazonプライムで日本映画を見た。

「銀座化粧」
聞いたことない。
でも、田中絹代主演。成瀬己喜男監督。
1951年の作品だから、私の生まれる前。
「女給」という言葉のあった時代。
今でいうホステスさん。

三味線や長唄が路地裏に流れる、戦後の銀座風景。
なるほど、銀座は下町なのだという風情。

田中絹代がめっぽう美しい。
所作も姿も、まさしく昔の日本の美。
そして独特の口跡。


このかた、67歳で亡くなったのだ。
私が若い頃、「サンダカン八番娼館」で、伝説の女優として復活したときは、もうオバアサンだった気がしていた。
亡くなるまで、オバアサンの女優さんとして認識していた。
田中絹代さん、ごめんなさい。


これから、昔の絹代さんをたくさん見ます。
銀幕じゃなく、タブレットで失礼だとは思いますが、また拝見します。


何度も思うことだけど。
映画はドキュメンタリ―。記録。

今はもうない、日本のあちこちが、そのまま今見られる。
体験できる。

銀座四丁目の道路が、まだぼこぼこだった時代に、自分もそこを走っているような気持ちになれる。
なんて素晴らしい。

映画を見ながら、大きく息を吸い込む。
その時代の空気が、そこにあるような気持ちになる。
ああ、ありがたい、うれしい。



で。夜。
「相棒」を見る。

よくできたシリーズだけど、時々、これないよ的作品も。
昨日はまさにそれ。
話に無理がありすぎ。
無理は二つくらいまで、それ以上はしらける。
残念でした。


ま、水谷豊さんで、全部チャラにできるけど。


絹代さんも水谷さんも、役者の力はすごい。
敬服、感服。