ヨーロッパは、大変なことになっているらしい。

さっきのニュース映像では、ロックダウンに反対する市民と警官隊との、それこそハンパないバトル。
内戦といっていいほど。

サッカー観戦やパブでの飲酒を、なにより楽しみにしているのはわかるけど、こういうの、日本では、どうにも理解しがたい。
日本に住んでいてよかったと、コロナではつくづく思う。


昨夜、蕎麦屋に行った。
入り口はすこおし開けてある。
お客も、静かに食し、話す。
蕎麦湯を飲みながら、残った日本酒を飲み干し、マスクをつけ外に出る。

コロナスタンダードは、この国では、きちんと機能しているように思える。
少なくとも、飲んで騒ぐ人はいないように思える。
(つうか、そういう雰囲気のところには、まず行かないし)


店にあるテレビでスポーツ観戦しながら、あああとか、くっそおおとか、やったあとか。そんな声がいっぱいだった日々が懐かしい。
そんな日々は戻ってくるんだろうか。


いやだ、そんな日常を一瞬でも奪われたくない、とデモや暴動を起こす国の人たち。
その気持ちはわかるけど、それじゃあ、ただのデカい子供でしょ。


夜。ジャン・ギャバンが出てくるフランス映画を見てると。
フランス語って、まったく「今」には向かないなあと思う。
唇をたくさん使って、喉の奥からも発音する。
飛沫だらけ。
それに、みんなおしゃべり。濃厚。
映画を見ていると、なんだか苦しくなってくるから不思議。


それだけコロナスタンダードに染められているってことか、私。
なんともはや。


人とのツナガリを禁忌。
なんて残酷な病だ。とまた思う。


ああ。早く終われ。