どこへも行かず一日一人でいる。
ほぼ二カ月ぶり。

今は、これがまるでご褒美のようで、台風にさえ感謝したくなる。

昼間。録画していて途中までしか見ていない昔の映画を見る。
「心の旅路」
1942年のアメリカ映画だ。

これ、何十年も前に見ていて、最後にかなりの幸福感で輝くような良い気持ちだったことだけ覚えている。

いったいどんな幸福感だったっけと、テレビで放送されたものを録画しておいた。
主演がロナルド・コールマンとグリア・ガースン。

ああ、やっぱり良い。
ものすごく良い。
記憶を失くした男を愛する女の物語。
これがほんとに良い。
よくできた物語で、時代をひょいひょい越えて感動が飛んでくる。
そして、決して古くない。
良いものは古くならない証明のようなものだ。


そんなこと思ってると、テレビのCMで。
「思い出はモノクローム・・・」と歌が流れてきた。

「君は天然色」
大瀧と松本さんの名曲。
いつ聞いても古くならない。
どんどん新しい。

良いものはいつでも「今」なのだなあ。


そして夜。買ってからそのままになっていた文藝春秋の芥川賞作品を読む。
ふおんふおんとまたココロが飛ぶ。
いいな。本。


雨の音だけの良い一日が終わった。

さ。今日からまた動かなきゃ。
膝と腰に言い聞かせる。