冷蔵庫のドアを開けっぱなしでいると音が鳴る。
警戒音が鳴る。
その音が高音域で、老人の耳には聞こえにくい。
メーカーにご一考を。

との意見がネットで流れたとのこと。
(これは、私もずいぶん前にもそう感じて、ここで書いた覚えもある)
その検証を、今朝テレビでしていて。

歳を経るごとに、確かに高音域はきこえなくなってくる。
カーブがぎゅうんと下がる。


ぴいいんと鳴る冷蔵庫の音を無視していると、冷蔵庫自体が壊れてしまうこともある。
なので、音の鳴っている中、作業を続けている母親には「一回閉めようか」と言うことにしている。

高音域がダメなら、もっと低くというと、今度は生活音に紛れ、警戒にならないという。
なるほど。


メーカーはメーカーで苦労しているのだった。


で。もしかして良いかもと思われるのがメロディー。
例えば「メリーさんの羊」のように。
メロディーならば、音域が広くなるし、個体差のある耳にも届きやすい。

こんなふうにセットされた冷蔵庫もあるらしい。

今度買う時には、そのあたりのことを考えなくては。
大きさとか、中の使い勝手とか、それに加え、警戒音も相当に必要な要素だ。


私は私で、確かに高音域が耳にうるさく感じてきている。
高い音でピーンと張る女性の声を聞くと、辛くなってきている。
これは母親も同じらしく、そんな歌声や話し声がテレビから流れてくると「ああ、うるさい」と言う。

こういう時は、自分の声が低音域で良かったと思う。
親にうるさがられては悲しい。


低音といえば。
シャンソンの大御所、ジュリエット・グレコが亡くなった。
意志のある低音。

でも、実は私、このかたの声が苦手なのだった。
二回行ったコンサートのどちらも、すぐに逃げ出したくなった。

でも、亡くなった日にYouTubeで聴いた「枯葉」は沁みた。
じわんと深く沁みいった。
じわんじわんした。