東京以外の地に行くのは久しぶり。
とはいっても、横浜。

お隣じゃん、とは思うが一時間弱を電車に乗るのは、コロナ以降なかった。

みなとみらい。
ここにあるラジオ局。
村松崇継さんのラジオ番組にお招きいただく。

村松さんは、自粛期間中、ジム通いをされ、髪も短く、ぴっしりと締まって、とてもいい感じ。
その村松さんのピアノ伴奏で一曲を歌う。

もちろんあの歌。
「昨日、まりやさんとお話ししました。クミコさんが歌ってくれますって」

おそれおおい。恐縮する。


これまで、詞が先行だと思っていた。
うかがうと、曲が先だった。

この美しいメロディに、まりやさんが、あの言葉たちを付けられたのだった。
まりやさんとお会いしたことはないが、以前、まりやさんのイトコの方が同じレコード会社にいらして、それこそ、本当に突然、天国に逝かれてしまった。
「竹内さん」の、粋なパナマ帽の白さと、大人のアロハシャツ姿の最後の笑顔が、まだ目に残っている。
覇気と気力に満ちた清々しい笑顔だった。


いのちは、どこからやってきてどこへいってしまうのだろう。


鎮魂歌。
この歌がそんな意味合いをも持つように思えた。


以前とは比べようのない静かな、みなとみらい駅への通路。
地上の魂たちにも、はやく救いの日が来ますよう。

9月が、こうして始まった。