とうとう。やっと。ついに。

アベノマスクが届いた。

 

布マスクは、家に一枚あって、その着け心地と言うのは知っていた。

なので、期待はまったくしていなかった。

 

それでも。

もしかして。

 

政府がこれだけの予算で配るのだから、ナニカシラ進歩したものかもしれない。

 

その期待は、やはり、外れた。

 

やはり布マスクは、布マスク。

同封された説明書の、鼻と口をしっかり覆って、耳のゴムかけて、それからまた鼻のあたりをしっかりと密着させて、などいうのは、普通のプリーツマスクでのこと。

布マスクは、右左からすうすうと空気が漏れる。

 

 

それでも、返却したり、断ったりなんてできない。

 

やはり、こうして一枚一枚包装され、忙しい配達の人の手を借り、届いたものだ。

しかもけっこうな値段でもある。

それに、なんたってこれだけ世間の話題になったもの。

いわばスターだ。

 

この布マスクはスターマスクなのだ。

 

なので、試着してないもう一枚は、そのまま引き出しにしまった。

 

前からあった布マスクと共に、これからおそらく使われることもないだろうが、一緒にしまった。

 

 

しかし。

 

このマスクで、日々の公務を行ったアベさんはスゴイ。

こんなに息苦しいし、ずれるのに、よくがんばった。

 

他の誰も、このマスクをしていないのに、一人がんばった。

どれほどつらかったことか。

 

誰だよ、こんなマスク企画したのって、誰も見てないとこで怒り狂ったとしても不思議ではない。

私だったらそうなる。

 

もっと立体的な、布マスクだってあるじゃないか、って怒ったと思う。

私だったら怒る。

 

 

この二枚のマスクが来た時の絶望からいかに立ち上がるか、と、ずいぶん前のブログには書いたけど、もうそれからずいぶん時間も経ったし。

もしかして、来週明けには、緊急事態宣言解除の動きもあるというし。

 

なんか気が抜けてしまった。

 

 

でも。

ほんとは、これからが勝負なんだろうと思う。

 

 

自粛要請で、数カ月の無収入で生きながらえてきた人たちを、また地獄に突き落とすような、またもやの緊急事態宣言なんてのは、ごめんだ。

 

ずたずたになったのは、経済だけじゃない。

人の心も、そうだ。

 

それにしても。

日本の人たちは、ほんとにスゴイ。

日本が、今のところ、これだけの被害で済んでるのは、まったくもって国民という名の人たちの忍耐力のおかげだなあと、さっき掃除をしながら思った。

ううううう掃除機をかけながら、つくづくそうだよと思った。

 

 

少なくとも、為政者の腕じゃないことだけは、確か。

いい国民持って良かったね、って胸張って言ってやりたいくらいですわ。