シャンソン歌手の先輩。

ラマンダの主宰でもある深江ゆかさんが、歌い手を集め、テレワークを企画された。

 

それが「バラはあこがれ」。

 

ジルベール・ベコーの名曲だ。

 

この歌、若い頃、たしか日生劇場だかの後ろから二番目くらいの席で初めて聴いた。見た。

ベコーが、ピアノから立ち上がって、一番大事なのはバラだよ。ともちろんフランス語で唄い、そのよくわかんないフランス語を、そこにいる人みんなが唄う。

 

セアンポルタン とか ゴーズ(ローズだけどゴに聞こえる)とか、夢中で一緒に唄った。

 

気づくと涙が頬に伝った。

 

なんだかわかんないけど、確かにバラは憧れなのだと思った。

闇に手探りする時も、暗い海の波にのまれそうな時も、誰かとさよならをした時も、ずっと思い続けてきた夢が破れた時も。

大事なのは、バラだよ。

バラは希望だからね。

バラの花を胸に持つことさ。

 

 

まだ二十歳そこそこの小娘にとって、この歌はそれから特別な歌になった。

これから漕ぎだす人生の舟のお供にしようと思った。

 

何が待ってるかわかんないけど、歌が救ってくれる時があるかもしれない。

 

 

そして。今回。

たしかに、そうだった。

 

シャンソン界の先輩や後輩と一緒に唄った「バラはあこがれ」は、何度見ていても泣いてしまう。

この動画には、歌のあと、それぞれのメッセージが加えられている。

 

「銀巴里」の先輩も多く、その歌とおしゃべりにその方々と過ごした思い出が重なり、笑ったり泣いたりする。

もう40年近く前に入った「銀巴里」でのあれこれがよみがえってくる。

 

ああ、人ってのは変わらないもんだなあとか、いや、やっぱり変わっていくもんだなあとか。

いろいろ思う。

 

そして、同じ時代を生きられたことを幸せに思う。

 

それがこの動画です。

https://youtu.be/5D-XOEQhazE

「バラはあこがれ」の改訂版

 

いきさつなど詳しいことは深江さんのブログ「涙のシャンソン日記」に。https://lamanda.exblog.jp/

皆さんのご苦労でできた動画だということがわかります。

 

 

なんたって、私を含め、アナログニンゲンばかり。

(若いかたはそうじゃありませんが)

 

その作業のムズカシさがわかります。

(すみません)

 

 

 

あ、もう一つ。

おかしいのは、ていうか愛おしいのが、この皆さんの合わなさ方。

 

ちゃんとみんなで一つに、っていう合いかたがない。

なのに、いいんですねえ、これが。

 

一人一人が好き勝手にやってるのに、なんだかいい。

居心地がいい。

 

 

カラオケも同時配信しているので、よろしければ一緒に唄いましょう。

 

「バラはあこがれ」ですもの。

 

ねっ。