緊急事態宣言の後。
翌日は、確かに人出は少なかった。
昨日、ほとんど以前と変わらなかった。
で、東京では181人の感染。
でも、実際はこの100倍はいるのではと、ひそかにみんな思ってる。
「あのトランプさんだっていいような気がしてきた」と誰かが言った。
もちろんメルケルさんだったら、うれしいけど、そんな高望みはしない。
やるならもっと徹底してやらないと、いつまでもぐずぐずと、この自粛は続く。
その間に、どんどん人は疲弊していく。
あれがゴールだと思って走ってたのに、そのゴールは、走れば走るほどどんどん先に延びていく。
あの浮輪まで泳ごうと必死になってたのに、浮輪はいつまでたっても近づかないで、ついには見えなくなってしまって海の中で呆然とする。
そんな感覚に似てる。この日常。
そんなこと考えないで、これを自分へのご褒美休暇だと思い、普段できないことしよう。とも思う。
ネットなんか見てないで、本読んでたほうがいい。とも思う。
どうせなるようにしかならないんだから。とも思う。
でも、それができない。
そんな性分に生まれてしまっている。
たとえば。
若者一人のことを想像する。
帰省もできず、学校にも行けずバイトもできず、ただ一人、この都会の狭いワンルームにいる若者を想像する。
外出もままならず、誰とも会えない。
そんな若者のことを想像する。
あんたがそんなこと想像してもしょうがないんだから、と思うのに、想像する。
そして怒っている、勝手に怒っている。
「我慢」ってなんなんだと怒っている。
「クミコさん、相当煮詰まってると思うわ」と、尊敬する方が連絡をくださった。
こんな時だから、何か作品をみんなで作りたいの、とその方が言われる。
そういうことで希望をつなぎ、明日への力にしていく。
「できると思うのよね、そういうこと」
そういえば星野源さんが、曲を作り、それに誰でも乗っかってコラボするというのもある。
みんな面白くて素敵だ。
私のようなアナログニンゲンでも、誰かの助けがあれば、何かできるかもしれない。
と思うが、今、誰かの助けなど借りられないのだった。
誰かと会ってはいけないのだった。
うううううう。
でも、どっこい。
負けません。
怒ってはいるけど、笑ってもいるんです。
笑いは武器。
長期戦の武器。
笑ってると、不思議に軽くなってくるもんですね、心って。
まだまだダイジョウブ。私。