今頃になってしまったけど。
「いだてん」が終わった。
どうやら視聴率は大河史上最低で9パーセントに届かなかったらしい。
私はこれまで大河ドラマをほとんど見ない。見なかった。
ちょっと見始めても、すぐに挫折した。
でも、この「いだてん」は違った、欠かさず全部見た。
やはり私と世間の好みはこれほど解離してるのだなあ。と、複雑な気持ちになった。
でも、オモシロかったのだ。
すごくすごくオモシロかったのだ。
オープニングのテーマから、あんなにドキドキワクワクしたこともなかったし(たとえ録画でもここを飛ばすことはなかった)、途中眠くなることもまったくなかった。
まさに疾走の45分だった。
私の世間の一つの尺度は母親だった。
母親が世間だった。
彼女の言うことや見てるものは、まったく世間そのものだと思っていた。
それがオバアサンになったことで、だいぶその尺度がずれた感じはあったけど、「いだてん」は見なかった。
「こんなところにポツンと一軒家」がオモシロいオモシロイと言っていた。
案の定、この番組は高視聴率を維持してる。やっぱり。
ビートたけしが志ん生なんて許せない、とか、あの登場人物じゃおかしいとか、展開が飛び過ぎててわかんないとか。
まあ、さまざまな意見はあって、そういう人が百人のうち90人以上いたってことだろう。
だから見ない人が多かったってことだろう。
でもねえ。
と、かえずがえすも残念な気持ちの私がいる。
これ、ほんとにオモシロかったです。
特に終盤になるにつれ、落語とオリンピックと人生模様が交差して、もう大河ドラマを越えてました。
(だから、越えちゃいかんってことなんでしょうけど)
クドカンさんの作家としての力量と、ニンゲンとしての愛の熱量にただただ感服いたしました。
初めのほうから低視聴率を言われ続け、それでも、最後まで投げやりやアキラメのなかった「いだてん」に大きな拍手を。
完走おめでとう、いだてん!!